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2015 ロシアワールドカップ二次予選 「日本対カンボジア」のレビュー

さて皆さん、こんにちは。本日は先日行われた2015年ロシアワールドカップ二次予選「日本対カンボジア」でお送り致します。



今回の試合なんですが、先日にプレビューやった時に言及しましたが、最初の見所が「カンボジアがスカウティングの予想通りの入り方をしてくれるかどうか?」でした。具体的には、相手が5311で試合してくれるかどうかにかかってました。結果はどうだったかというと、カンボジアは日本が想定していた通りの布陣できてくれました。つまり、5311でした。日本のフォメも、前日にメディアにすっぱ抜かれたのと全く同じ。4231でしたんで、



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こうなってました。


これ、プレビューで書いたことですが、4231と5311がやりあった場合、



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この白で○で囲ったスペースが問題になります。あそこはデフォで空いてます。このサイドがデフォで空いてる問題は、日本代表の選手も事前に知らされていたらしく、モリゲが



森重真人(FC東京)

「集中力が一番大切な試合」

 ビルドアップのところが今回の試合はできると思うし、サイドのスペースが空くので、サイドからどういう形で中にうまく入り込んでいくのか。そういった形を今回の合宿で練習していましたし、最初から中、中ではなくて、引いてくる相手に対してサイドから始めて、うまく中を使いながらというのができると思う。基本的にはサイドや相手の裏というのを狙っていくと思います。



長谷部誠「しっかり勝ち点3を取る」 カンボジア戦前日 選手コメント

こんな事を前日に言ってるんですね。モリゲらしいというか、メディアにチームの基本戦術を喋ってくれてるわけで有り難い事この上ないですホントに。モリゲのコメント見る限り、サイドのスペース使った攻撃を練習してたらしいので、それメインになるだろうなあとは思っていた訳なんですけどね。


(ちょっと心配なのは、CBがこんなにチーム戦術をべらべら喋っていいのだろうか・・・って事位です。)



まあ、それはチームの問題なんで、本題に入りましょう、今回の試合のレビューを開始します。今回はホントにレビューやるのは楽な試合で助かります。


日本対カンボジア、前半のレビュー

さて、この試合の場合、カンボジアは日本のスカウティング通り、5311で入ってきてくれました。日本はいつも通りの4231。さて、この試合で最初に見られたカンボジアの守備方法ですが、




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こーなってました。プレビューでも扱いましたけど、これはほぼ予想通りの動き方です。図にすると、


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こうなるんですけど、ここで大事なのはカンボジアのトップ下が日本のボランチを必ず捕まえる事。インサイドハーフはSBのマークに出るし、中央のアンカーはトップ下をマークしとく必要があるので、トップ下が必ずボランチ捕まえないといけない。とまあ、このシーンはカンボジアに問題ねぇんです。



ただ、問題はここからで。


これね、前半3分あたりから、主にカンボジアの左WBがおかしな事はじめるんですけど(左WBの16番は前半で交代させられちゃうんですが)


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ここでのカンボジアの守備陣の動きは特に間違って無くて、本田がDFを背負う状況でボール受けざるを得ない状況に追い込んでます。これ、DFにとっては非常に対処しやすい状態で、「ボールも人も視界にいれた状態」で、「相手はゴールを背にしてボールを受けてる」訳で、DFが圧倒的に有利な状態なんです。ところが、ここでカンボジアのインサイドハーフ(以下、IH)とWBは本田がターンして前にパス出せる状態にしちゃうんです。


これは絶対にやってはいけない守備で、途中まではカンボジア有利だった状況が、本田をターンさせちゃったことで、カンボジア超不利って状況に変わっちゃったんです。この後、酒井はサイドを抉ってクロス。得点はできませんでしたけど、抉ってクロスで終われたんで、日本にとってはグッドな攻撃でした。



この日の前半に目立ったのは、日本の右サイドで、本田がちょっと引いてくれば、簡単にボールうけて前むけるんで、もうひたすら右サイド攻めてれば良いみたいな状態でした。これ、プレビューでも言いましたが、


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あの位置でWGがボール受けて前向けたら、あとはWGが好きにやれば良いだけなんです。具体的には、



1,SBのオーバーラップ使う
2、トップ下とのワンツー
3、カットインしてミドル、あるいはファーへのクロス
4、縦突破クロス
5、中央に斜めにパスいれてCFとトップ下がスルーをつかったコンビネーション


って選択肢のうち、WGが好きな事をやれば良い。



普通、あそこで簡単に前向かれてしまうと、上記のような攻撃を雨あられとやられる事になる為、簡単にWGに前向かせたりはしないんですけど、この試合の前半の場合、カンボジアの16番のWBのマークが異常に緩くて、これ、確認した限りだと、


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もう、延々とこのリプレーなんですが、日本が先制するまで、同じパターンでやられてんですよね、カンボジア。この試合に関して言えば、サイドのスペースガラ空きな上に、本田がちょっと引いてくれば、簡単にボール受けて前むけるので、サイドの本田にボール出して、あとは本田が好きにやればいいって試合でした。で、26分に本田のミドルで日本が先制。



試合のプレビューで「5311ならスペースあるからやりやすい、541だと面倒」って話しましたけど、なんできついかってーと、図で説明しますけど


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こうなるんですが、541だと本田が引いてきてボールうけるスペースがまず無いんです。サイドに一人選手いますからね。それに、サイドにボール出しても、


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こんな感じで対応されるので、サイドで守備側が数的有利作れるんですわ。CFがボランチ捕まてくれる事が条件ですけど、これやられると本当に面倒くさくなる。正直な話、前半は「なんで541にでドン引きしないんだろ?」と不思議でした。



この日の前半ですけど、問題があったとすれば、


1,武藤が左サイドでもっとやれただろって所
2,香川が二回も決定機外した所。29分と41分の奴
3、岡崎に楔いれるの少なすぎ


って感じでした。この日、左サイドの武藤については、もうちょっとやってくれないと困る試合でした。ちょっと引いてくればフリーで前むけるというWGにとっては夢のような試合だったわけで、この試合の前半の武藤には不満があります。香川については言わずもがな。あの決定機を二回も外すのはありえない。岡崎への楔については、キャプでちょっと説明しときますが、


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こーいうシーンだったんですが、この試合、カンボジアのアンカーはわりと香川にぴったりついてました。アンカーがトップ下にぴったりとついてるなら、トップ下の動きでアンカー動かして、CFに楔いれてきゃ良い訳です。ところが、この日、岡崎になかなか楔入らなくて、イラッと来るシーン多かったです。岡崎はボール要求してるんだけど、ボールでてこねぇんですね。山口と長谷部のダブルボランチなんでしょうがないのかもしれませんけども。



とまあ、前半の感想はそんな所です。前半44分にカンボジアは16番を懲罰交代。守備が軽すぎましたし、当然です。これ、そもそも論なんですが、16番の選手、FW登録なんですよ。代わりに入った18番はDF登録。なんでFW登録の選手を本田とマッチアップさせてたの?と、普通に聞いてみたい。




日本対カンボジア、後半のレビュー

さて、こっからは後半です。前半と後半で、何が違ったかというと、カンボジアの左サイドにD登録の選手Fが入ったって所です。新しく入った18番の選手は、本田をわりとタイトにマークしてたので、本田が前半みたいに簡単に前むけるって事は無くなりました。



でもって、後半4分に吉田のミドルで日本は二点目。あれはビックリしました。


この後、後半8分あたりで、香川と武藤が位置を入れ替えてます。本田のいる右サイドはマークがタイトになってたんで、左サイドで起点作りたかったんでしょう。後半8分以降は、前半の右サイドのリプレー状態で、


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こんな感じで、香川が簡単に前向けるんで、あそこから攻めてりゃいいだけでした。中央の場合、アンカーとCBにタイトにマークされて中々前向かせてもらないですけど、あそこだと、ホント簡単に前向けるんです。この後、15分に香川がごっつぁんゴール決めて3点目。この日は香川が二回トーレスしてたんで、3回目やったらピクシーばりに「次やったらコロヌ」状態だったんですが、3回目が来なくてよかったです。いやホントに。



この日の試合なんですけど、試合中、延々と「宇佐美と原口いれろーー」ってtwitterで喚いていたんですけど、なんで原口と宇佐美かっていうと、この日の試合は、サイドでWGが前向き放題だったからです。この日のカンボジアなんですが、中央は凄くタイトにマークするしスペースも無い反面、サイドのスペースは放置、WBのマークがゆるゆるって試合だったので、WGにとってのパラダイスみたいな状況がサイドに出来てました。試合中、宇佐美と原口の映像が出たとき、「試合でたくてしょうがないだろうなあ」と思って眺めてましたが、あんだけサイドにスペースあるなら、のっけから原口と宇佐美でも良かった位なんです、いやマジで。二人とも、この試合ではチャンスをそれぞれ貰えた訳ですけど、この試合なら最初からも良かったかなと。



この日のハリルホジッチなんですけど、交代策も妥当でしたし、戦術面でも上手くいってました。香川と武藤の位置を取り替えたのもいい判断でしたし、僕の中でハリルホジッチの株が上がった試合でしとさ。


3点じゃ物足りないって論調もありますが、香川が二回トーレスしてなきゃ、5点とって終わってた訳ですよ。なんで、3点しか取れなかったのは選手の最後の部分としか。


そろそろまとめに入りますが・・・


この試合の後半はあまり書くことがありませんので、そろそろまとめにはいります。



この日の試合なんですけど、率直に言って、勝てて良かったです。いや、本当に。ここで負けたりしたら、ハリルホジッチの進退問題に発展しかねない試合だった為です。流石にここで監督交代は不味い。二次予選の真っ最中ですから。



この試合に関してはプレビューやってしまった分、書くことが少ない試合です。長谷部が「ダイレクトプレーが少なかった」って反省してましたけど、岡崎にもうちょい楔入れる事を意識して欲しいってんは有ります。岡崎が要求してるのに出てこないシーンを結構みかけたんで。もっとも、サイドに開けばWGが簡単に前むける試合だったので、サイドサイドになっちゃうのはしょうがないのですけれども。


ダイレクトプレーする必要があるのは、WGがタイトにマークされて、サイドでなかなか前向けない時ですけど、この日の場合、サイドで簡単にWGが前向けてた訳で、WGが前むいて好きにやればよいだけの試合だった事もあり、あんまし、ボランチを攻める気はないんですけどね。結局、この試合のまとめは、「WGがサイドで簡単に前向けるなら、WGが好きにやれ、以上」で終わってしまうので、書くことがホントにないんです。サイドはマークがタイトでWGがなかなか前向けない、中央もしっかり固められてる、みたいな試合の場合、工夫が必要になってくるんですけど、この試合の場合は、そうじゃなかったので。




次はアフガニスタン戦なんですけど、またハリルホジッチがドジッ子やって、風のいたずらで、日本のスタメンとアフガニスタンのフォメが流出したら、プレビューやります。流石にないでしょうけど。



今日はこのあたりで。それでは。

2015ロシアワールドカップ二次予選 日本対カンボジアのプレビュー

みなさん、こんにちは。本当は今日はJリーグの話でもしようかと思ってたんだけど(いい加減、J1も佳境なので盛り上げていかないといけない)、ハリルホジッチがドジッ子かまして、



カンボジア戦のスタメンと戦術が漏洩…ハリル、急いで隠すも間に合わず




こんな感じで、3日のカンボジア戦のスタメンと戦術を漏洩して下さったので、本日はプレビューやっとこうと思う。風で戦術ボードがめくれて、試合のスタメン漏洩とか、どんだけ不用意なんだと思うけど、ハリルホジッチは体脂肪ネタの時にも前科があるので、あれはあれでワザとやってるのかもしれない。



ちなみに、スタメンのほうなんだけど、


その戦術ボードからカンボジア戦のスタメンと見られるメンバーが判明した。それによるとGKは西川周作(浦和レッズ)、最終ラインは右から酒井宏樹(ハノーファー/ドイツ)、吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)、森重真人(FC東京)、長友佑都(インテル/イタリア)、ダブルボランチは山口蛍(セレッソ大阪)と長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)、トップ下に香川真司(ドルトムント/ドイツ)、ウイングは右が本田圭佑(ミラン/イタリア)、左が武藤嘉紀(マインツ/ドイツ)で、1トップに岡崎慎司(レスター/イングランド)。対するカンボジア代表はメンバー発表会見でハリルホジッチ監督が口にしていたように5バックで、中盤は3ボランチ+トップ下に1トップを配した布陣を想定している模様で、人やボールの動きを想起させる矢印も記入されていた。これがカンボジア戦の狙いということなのだろう。

こーなっているので、図にすると



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こうなる。ポイントとしては、やはりボランチだ。山口蛍と長谷部のダブルボランチ。どちらもゲームメーカータイプではない。攻撃に関しては、前へ走り込む、追い越す動きに特徴のある選手なので、中盤でボールを動かす気はあまり無いようだ(長谷部も山口もアシストは多くない)。これまでの試合もそうだったけど、中盤でボール動かしてたのは、山口がサイドチェンジ連発してた中国戦くらいなんで、ポゼッションにはそんなに拘ってるスタメンに見えない。


正直いって、カンボジア相手なら、ボランチには柴崎使いなよ、と思う。山口か長谷部、どっちか片方でよくて、もう一人はもっと捌ける選手つかないよと思う訳だ。




もっともスタメン選考は代表監督の特権だし、それについてグダグダいってもしょうがないので、プレビューに移ろう・・・・とその前に、前回のシンガポール戦の時にでた問題と、本来やるべきだった攻撃の話をしておく。


前回のシンガポール戦で出た問題と、本来やるべきだった攻撃の話


まず、この話から。シンガポール戦はレビューやったので、


2015ロシアワールドカップ二次予選、日本対シンガポールのレビュー



こっちのエントリにまとめてあるけど、あの試合の場合、


1,右サイドで大渋滞が起こっている
2、左サイドで縦パスが入らない


って問題が起きていた。この話は以前のエントリでまとめたので、今回は詳しくは触れない。今回のエントリでは、前回のような試合では、どういう攻撃をすべきだったかという話をしておく。



前回、シンガポールが日本にやった守備方法というのは、


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こうなるのだけれど、サイドではシンガポールのSBとSHがマンツーマン気味に日本のWGとSBを捕まえる。中央はボランチ3枚がスペースを消すのを優先し、中央の岡崎に楔がはいらないように守っていた。その代償として、日本のボランチがシンガポール陣内でフリーでボールを捌けるという状態になった。



相手がこういう守り方をしている場合、どういう風に攻めれば良いのかって話になるんだけど、これ、実は簡単で、


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こんだけやってればよかった。「え、これだけ?」と思われるかもしれないけど、こんだけ。このやり方なんだけど、レーブのドイツ代表が好むやり方だ。ドイツ代表はWGとSBを目一杯サイドに張らせる。狙いとしては、相手チームを横に広げることで、SBとCBの間、SHとボランチの間のギャップを作り、そこをボランチ、トップ下に使わせるっていうもの。ドイツ代表を見ているとケディラがやたらとSBとCBの間に走り込んでくるのを見かけると思うんだけど、あれはチーム戦術として必須の動きで、サイドにWGとSB張らせるチームの場合、SBとCBの間のギャップに走り込む動きをボランチが担うことが大事になってくるんだ。





実は、これ、試合中、1度上手く行ったことがある。キャプでやると、


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シンガポール戦の前半11分、この状態ができた。この時は、攻守の切り替えの場面からのスタートだったんだけど、本田がサイドに張ってる状態だったので、シンガポールのSBとCBの間にギャップが出来ていた。で、そのスペースを香川が使ってシュート打ったシーン。


シンガポール戦の場合、アンカーはスペース潰すのを優先し、香川にマンツー気味にはついていなかった。この場合、ボールを左右に動かしてSBとCBの間にギャップを作り、そのスペースをトップ下に使わせてしまえば良いだけなんだ。あそこに走り込んでもシンガポールのアンカーはついてこないので、本来であればトップ下はあそこのスペース使ってやりたい放題できる。



ところが、あの試合の場合、それは出来なかった。理由は、右サイドの場合、本田が常時中に入ってきていたので、SBとCBの間にスペースがなかった事。左サイドの場合、SBとCBの間にギャップが出来ていて、香川が走り込んでいるんだけれど、ボールが出てこなかった事。この二つだ。



あの試合の場合、根本的に攻撃の順番を間違っていた。本田は相手のアンカーが香川についてきてない時点で、サイドに張ってるべきだった。そして、SBとCBの間にスペースを作り、そこを香川、あるいは走り込むボランチに使わせるべきだった。この動きを続ければ、そのうち、アンカーが香川にマンツー気味でつきだす。そうなったら、香川の動きでアンカー動かして、空いたスペースを使うために中に入ってもいいんだ。ところが、それが起きてないのに本田は中に入りっぱなしだった為、右サイドでの大渋滞が引きおこされてしまった訳だ。




ここからがカンボジア戦のプレビューになるんだけど。

さて、こっからは3日のカンボジア戦のプレビューになる。スタメンとカンボジアのフォメは、ハリルホジッチがドジッ子してくれたので、すでにわかってるわけだ。日本は4231、カンボジアは5311だ。基本的に、5311ってのは、守備面で問題があるフォメであり、デフォで3の両脇が空いており、日本のSBが浮いてしまう。


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こうだな。なので、あの○で囲ったスペースを上手く使う事、浮いてるSBを使った攻撃が大事になってくる。


ただし、単純にSBの足下にボールが出しても、



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この形での対応されて終わる。インサイドハーフがサイドに出てSBに対応。ボランチのマークはトップ下に受け渡し、CFがCBのマークについて作り直しをするのを防ぐという形だ。



勿論、532でドン引きしてくる可能性もある。つまり、噛み合わせとしては、



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こうなる。デフォだと、これ、やっぱり日本のSBが浮いてるんだけど、SBにボールが出たら、

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この形で対応してくる可能性が高い。中盤3枚のスライドでSBには対応。日本のCBは放置でボランチを2トップに捕まえさせて、ボランチ経由のビルドアップを封じる。CBに戻してビルドアップをやり直させるのはオッケーくらいの形だな。



さて、こういったフォメの相手と対戦する場合、どうやって攻めたら良いの?って話になるんだけど、この手のフォメに対する定石としては、


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この三つになる。


繰り返しになるが、デフォだとSBが浮いてるんだけどSBの足下にボール出すと、ほぼ確実に相手のプレスに捕まるって所だ。なので、単純にSBにボールつけるのは悪手。これやっちゃうと、相手の思うつぼになる。



戦術については、順をおって説明すると、5311の泣き所は3の両脇で、あそこがデフォで空いている。なので、あそこで起点を作りたいのだけれど、SBに単純にボールつけても、


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こんな感じで相手のプレスに捕まって詰まる。だから、基本は降り来てたWGを利用する。3の両脇のところにWGを下ろす。ここでフリーでボールうけて前むけるなら、

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あとはあそこからWGが好きにやればいい。



ただ、普通はWBが出てくる。そうしたら


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この形でWBの裏にSBを走り込ませ、トップ下はフリックでSBにボールをあわせるって形を取る。もしくは、



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この形でWGがフリックしてトップ下をWBの裏に走り込ませる形でもよい。




これが2~3回成功すると、相手のCBかアンカーがトップ下にぴったりマークにつくようになる。CBがトップ下についてくる場合、


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この形を狙う。相手のCBがトップ下やCFにぴったりついてくる事を利用して、相手の3バックを中央に寄せて、サイド深くへのパスコースを作り出す。その上で、そこにSBとボールを送りこむって形だ。あるいは、


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この形でもよい。これは相手のCBがトップ下やCFにぴったりついてくる事を利用して、相手の3バックの間隔を広げて、ボランチが走り込むスペースを作るってやり方になる。



ちなみに、アンカーがトップ下にマンツーマンでついてくる場合、これは一番簡単で


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こうなる。トップ下の動きで相手のアンカーを動かして、空いた中央のスペースを岡崎に使わせる。つまり、岡崎に楔打ち込んで、本田が岡崎の落としを受けて、あとは本田が好きにやればいい。



ただし、これらのやり方は、相手が541で守ってくる場合には意味がなくなる。541相手だと、SBがオーバーラップしても相手がついてきて対応されてしまうので、SBのオーバーラップはさほど有効ではないし、中央がダブルボランチなので、かなり面倒な事になる。個人的には報道通り、カンボジアが5311なら、かなり嬉しい。スペースがあるからだ。一方で、541でドン引きされるとかなり面倒くさくなる。



ここで大事なのが、相手の出方だ。相手チームがどういう守り方をするのか、それで攻め方は当然変わってくる。今回のエントリで、シンガポール戦の話を絡めたのは、シンガポール戦の場合、相手のDFの動きをみて、攻撃方法を変えるって事が出来ていなかったからなんだ。本田は最初っから中に入りっぱなしでDFの守備方法に関わらず、常に中に入っていった。


当たり前の話なんだけど、WGが中に入ったほうが良い局面と外に張ってたほうが良い局面がある。その判断が本田は出来てなかった。



次の試合もそうなんだけど、5311相手の場合、相手のWBがどこまでWGについてくるか、インサイドハーフがSBについてくるのか、アンカーはトップ下についてくるのか、トップ下とCFが交錯する動きをした時に、CBはどう対応するのか、それによって攻め方は変えなきゃいけない。




前回のシンガポール戦なんだけど、前4人の動きがちぐはぐでチームとして動けてなかった。なので、カンボジア戦ではしっかりやって欲しい。きちんとチームとしてサッカーしてくれって事。





とまあ、ここまで色々書いたけど、実はカンボジア相手なら、戦術云々でなく個人技でねじ伏せて欲しいってのもある。実力差がある相手とやるときは、戦術でなくて純粋な個人の能力差で押し切って欲しいし、「格下のこざかしい戦術なんぞ力でねじ伏せろ」という脳筋思考、嫌いじゃないのだ。



プレビューで、あまり多くかいてもアレなんで、この辺りで。


ではでは。

2015年ブンデスリーガ第2節 ドルトムント対インゴルシュタットのレビュー 「4141ブロックの崩し方」

さて、本日は、久々にドルトムントのレビューである。前にドルトムントのレビューやったのいつだったか思い出せない程度に久々のドルトムントのレビューである。ブンデスリーガはすでに開幕しているのだけれど、ドルは第一節でBMGを4-0で、第2節ではインゴルシュタットを4-0で屠っており、PSMで虐殺された川崎はそろそろ許されてもいいのではないかと思う。最近の公式戦では3試合で12点取ってるチームである。川崎は悪くないと思う。(こないだ湘南が川崎に勝った事とは、これは無関係である)



この試合では、香川がブンデスリーガ公式戦初ゴールを決めているんだけれど、それ以外にも香川の出来は良かった。中2日だったので、ドルの選手はみんな動きが鈍く、いつものスピーディーなサッカーが出来ていたとは言い難い所があったんだけれど、それでも圧勝してしまったのだから本当に今のドルは強いと思う。



この試合の場合、単にドルと昇格組のインゴルシュタットの実力の差というだけでなく、チームとしての攻撃の組織度、攻撃の選択肢の選び方に大きな差があって、今日はその辺りについて、試合のレビューを進めてみようと思う。


ドルトムント対インゴルシュタット、前半戦のお話


まず、スタメンの紹介から。


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スタメンはこうなっていた。ドルトムントは4231、インゴルシュタットは4141。この組み合わせは、完全にフォメが噛み合っている為、ミスマッチが起きない対戦である。ただ、これはフォメ上の話であり、相手チームがどういう守り方をしてくるか、自チームがどういう攻め方をするのかで、話は全く変わってくる。



具体的に説明すると、4231対4141の対戦の場合、中央の3枚のマッチアップにおいて、マンツーマン気味に守るか、ゾーン気味で守るかによって、攻め方というのが変わってくる。


こっからはキャプでやる。インゴルシュタットの守備とドルの攻撃を例にして説明するけれど、


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これは前半7分のシーンのドルトムントのビルドアップ。このシーンの場合、中央の3枚が香川、ギュンドガン、ヴァイグルを捕まえている。マンツー気味の守備なんだけど、相手がこういう風にマンツー気味に捕まえようとするなら、その裏のスペースが空くという事でもある。具体的にいえば、このシーンだと、香川が引いてボールを受ける動きをしてアンカーを釣り出して、そして空いたスペースをロイスが使おうとしている。このシーンの場合、ロイスが下がってきたので、インサイドハーフがロイスのマークについた。その結果として、ギュンドガンがフリーになってしまい、そこに起点をつくられてインゴルシュタットはラインの裏を取られかけた。(この攻撃は巡り巡って香川のゴールの伏線なんだが、それは最後にやる)




このシーンは、4231対4141の対戦では、中央の3枚をマンツーマン気味にしてしまうと、中央3枚のポジショニングにアンカーとインサイドハーフのポジショニングが支配されてしまい、そこから崩される危険性があるって事を示している。ここでドルが使ってる形なんだが、「トップ下+ボランチのポジショニングで、相手のインサイドハーフとアンカーを動かして、空いたスペースをCFとWGに使わせる」って戦術だ。



んじゃあ、アンカーが香川をマンツーマン気味で捕まえるのやめて、中央のスペース潰すの優先でやったら、どうなるかってーと、これはこの後、すぐやるんだけど



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これは11分のシーンだけど、アンカーが中央にいるため、香川にギャップ受けされちゃってサイドチェンジされたんだ。アンカーが香川にマンツーマンでついてこないなら、相手のインサイドハーフを前に釣り出してから、アンカーの脇のスペースを香川に使わせれば良いだけって話になる。



実は、この日の前半、インゴルシュタットの守備上の穴になっていたのが、このシーンで香川がボールをうけた場所だった。右インサイドハーフの10番とアンカーの間のスペース。完全に守備上の穴となっていて、あそこのスペースを香川に使われまくることになった。



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これは21分。ここもそうなんだけど、インゴルシュタットのアンカーの右脇の所、誰もいないエアポケットになってるんだ。で、そこを香川に使われてしまっている。


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さらに23分、またあそこで香川に前を向かれてしまう。あそこのスペースが空くって事がわかってから、ドルは楽に攻める事ができるようになった。26分にもアンカーの右脇で香川に前向かれてしまっている。




ここ、アンカーが香川にマンツーマン気味でつけばいいんじゃ?というのがあるんだけれど、それやっちゃうと前半27分にあったみたいに


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香川の動きでアンカー動かされて中央に楔入れられて、そこからコンビネーションで崩される危険性ってのが出てくるんだな。



ここで、インゴルシュタットも動く。連続で香川にアンカーの右のスペースを使われた事から、30分あたりから香川にマンツーマン気味で10番のインサイドハーフがつくようになる。サイドに流れても、相手のWGがきっちり捕まえるようになり、香川が良い形で中盤で前をむけるって事は段々なくなっていった。インサイドハーフに香川を捕まえさせたことで、一旦はインゴルの守備は落ち着いた。


ただ、前半33分みたいに、の高速コンビネーションやられると流石についていけなかったけれど。前半33分のコンビネーションは流石に凄かった。



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33分のは、動画張っとくのでそっちでどうぞ。やり方はロイスのと一緒で、右サイドから斜めにパスいれて、スルーをつかったコンビネーションから裏を取るって形。動画見て貰えばわかると思うんだけど、このシーン、相手の10番が香川についてきてるのね。もっとも、スルーを使ったコンビネーションされるとマーク外してしまってるんだけど。



このインゴルシュタットの守り方、前半はそこそこ上手くいっていたんだが、後半、トゥヘルとドルの選手が修正を行ってくると、この守り方そのものがインゴルシュタットに致命傷を与えてしまう事になった。



ドルトムント対インゴルシュタット、後半戦で起きた事、トゥヘルとドルの修正


さて前半は0-0、インゴルとしてはこれでオッケーだった。ドルは、なんとかして勝ち点3が欲しい。だから、インゴルは耐えて、ドルが前がかりになった所をカウンター、そんなゲームプランでよかった。ただ、問題はドルの選手達がインゴルの守備方法になれてきてしまった事である。どーいう事かというと、相手のインサイドハーフが香川をマンツーマン気味で捕まえている訳だから、必然的に、ドルトムントのボランチの片方がフリーになれる。


結果として、何が起きたか、それはキャプで説明するけど、



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これは後半45分のシーン。ボランチのヴァイグル君が完全に空いちゃってるのね。次に



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これは後半47分のシーンだけど、香川が気になってるのか、ここでも空いてるんだ。あそこでボランチに前向かれて捌かせてしまうの非常に不味い。こうなってしまう原因が、インサイドハーフに香川を見させてしまうからだ。


1,アンカーに香川を見させると、香川のオフザボールでアンカー動かされて中央に楔打ち込まれる
2,じゃあインサイドハーフに香川見させると、ドルのボランチの片方がフリーになる。



後半開始直後から、インゴルシュタットは、こういう悪循環になっていた。一旦、ボランチが空くって事がわかりはじめると、ドルトムントはボランチを起点にして攻めに出ることが出来るようなる。ボランチが高い位置でボールを捌けるようになった事が、この後のドルの先制に繋がってくる。




次に54分のドルの先制シーンになるが



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これだが、香川をインサイドハーフがマンツーマン気味で捕まえているせいで、ドルのボランチのヴァイグル君(19才!)がフリーになって、そこを起点としてやられてしまった。前半の最後のほうは、ドルの選手が慣れてなかったから、この守り方でも良かったんだけど、一旦、ボランチが空くって事がバレたら、このやり方は非常にリスクが高い。






その後のドルの二点目の時もそうなんだが、


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後半58分、あそこでヴァイグル君が又フリーになってる訳だ。正直な所、インサイドハーフに香川を見させるのは悪手。ヴァイグル君を空けるのは不味い。彼、19才で今年からドルに来た子だが、凄い良い選手でドルトムントのビルドアップが前シーズンとは比較にならないほど安定してる原因になっている。この後、ギュンドガンとのパス交換から、ギュンドガンに縦パス入れられて、シュメルツァーがPKもらってロイスが決めてドルトムントは二点目となった。




ここでインゴルシュタットのほうも、ヴァイグル君フリーにしてるとやられるとわかったみたいで、69分あたりになると


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こんな感じで10番がヴァイグル君捕まえに出てくるようになった。ここでインゴルシュタットは、インサイドハーフがドルのボランチ捕まえて、アンカーが香川捕まえるみたいな形に変更。ところがそれはじめると、今度は降りてきたロイスにSBから楔入れられてしまうんだな。インサイドハーフが前にでてしまう事になるから、どうしたってアンカーの両脇が空いてしまう。そして、その両脇をWGやCFに使われてしまうと、前半のリプレーになってくる。



最後の香川の得点シーンが、まさにそれなんだけど、まず


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という流れから、


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こうなった。これは典型的な4141における、アンカーの両脇を使われて失点の仕方。綺麗にホフマンと香川にアンカーの両脇を使われて失点。ヴァイグル君とギュンドガンをフリーにしたくないので、インサイドハーフをヴァイグルとギュンにつけたら、インゴルシュタットは空いたアンカーの両脇を使われて失点してしまった。




この後、オバメヤンのゴールもあるんだけど、あれは、文脈のないゴールだったので割愛する。



新生ドルトムントとトゥヘルのまとめ


ここまでこの試合の流れを見てきたわけだけど、トゥヘルのドルトムントに関しては、かなりポゼッション寄りのカラーを持ってる。相手チームに対して、合理的な攻め方をするチームになっていて、かなり驚いている。クロップの頃からスピーディーなパスワークをもっているチームだったんだけれど、トゥヘルのチームの場合、相手チームの守り方に応じて攻め方を柔軟に変える事が出来ていたので、正直言って驚いた。



BMG戦では、BMGの442ブロックをいともたやすく引き裂いていたので、びっくりしたモンだが、この試合ではインゴルシュタットの4141ブロックを中2日にも関わらず、簡単に引き裂いてしまった。


この試合の流れをまとめておくと、


1,前半開始直後はインゴルシュタットの前プレが強く、ドルトムントはあまり良い所なし
2,前半10分過ぎあたりから、香川がインゴルシュタットのアンカーの右脇を使えるようになり、ドルトムントペースに。
3、前半27分あたりでインゴルシュタットは守備方法を変更。相手の右インサイドハーフの10番が香川にマンツーマン気味でつくようになる。
4、前半はその後は静かな展開に。ドルはアンカーの右脇を使えなくなり、ちょっと攻めあぐむ。
5、後半開始直後から、ドルのボランチがフリー。ドルトムントは、フリーのボランチ、特にヴァイグル君を使うようになる。
6、後半54分、ドルトムント、ヴァイグル君の縦パスから先制。さらにそのあと、ギュンの縦パスからシュメがPKもらってで追加点。
7,70分あたりからインゴルシュタットはまた守備変更。ヴァイグル君フリーは不味いと気付く。インサイドハーフがギュンとヴァイグル君をきちんとマークするように。
8、インサイドハーフが、ドルのボランチ捕まえる為に両方前に出るようになり、アンカーの両脇にスペースが生まれる。
9、そのスペースをドルに使われて3点目。勝負あり。
10 最後のドルのゴールは、インゴルがもう集中切らしてた。



こうなる。



この試合のレビューをしようとおもったのは、非常に良い対4141オフェンスのモデルケースだったからだ。インゴルシュタットが試合中、何度か守備方法をいじってくれた事もあって、4141に対して、どういう風に攻めればいいのかってのの、教科書的な試合となった。



トゥヘルのドルトムントは、クロップのカラーを引き継いで、前プレのチームなのはそのままなんだけど、ポゼッション面やコンビネーションの面で、クロップ時代より質が高いチームに仕上がっており、今年一年は楽しめそうな感じである。去年と比較して、コンビネーションプレーの質が断然高い。



で、最後になるんだけど、この試合でやたらと目立ったドルのヴァイグル君。記事の中でも彼のことを何度か扱ったけど、この子、本当に良い選手。19才とは思えない位落ち着いてる。この日、一番関心したのは、前半26分のシーンのプレーで、インターセプトしたボールをダイレクトで香川につけたのね。これは動画にあるから、見て欲しいのだけれど、あれをみて「うわ、これで19才か・・・・」と感心してしまった。あれはなかなか出来ないぞ・・・というプレーだった。19才でドルトムントのプレースピードについていけるどころか、加速させることすら出来てる訳で、末恐ろしい。



そんな訳ですので、ドルトムントの新星、19才のヴァイグル君はホントに良い選手なので、ドルトムントの試合みる時は彼に注目してみてみてね。



今日はこのあたりで。ではでは。