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サッカーのマッチレポートなどを中心に。その他サッカーのうんちく系ブログ。

日本代表対ウズベキスタンのレビュー

注意:今回はマジで画像多いです。開く人は注意してください。

というわけ、大分、遅れてしまいましたが、今日は日本対ウズベキスタンのレビューを行いたいと思います。すっかりさぼってしまいましたが、僕は元気です。とても元気です。はっきりいって、試合からだいぶ、時間たっちまいました。もう旬は過ぎた感じですね。ホントに困ったもんです。こういうレビューは早いモン勝ちなんですけどね・・・・PC新調したりしてて、色々と手間取っちゃいましたわ。


さて、今回は、見事なまでにアレな試合だった訳ですが、ザックがあーいう試合やったのにはそれなりに理由があるんで、そこは情状酌量の余地はあると思ってます。今日はそんな話です。


本題に入る前にザッケローニの4231について。他のチームの4231との比較から。


さて、本題のレビューに入る前にですが、ザックのサッカーについて、簡単にまとめてしまいたいと思います。最初に書いときますが、ザックのサッカーは、攻撃面では、343でも4231でも、大した違いはありません。基本的なコンセプトは「サイドに3人集めて数的優位を作るサッカー」です。


まず、以前使った図を使って説明しますが、ザックの343は442に対して、以下のような形でサイドで数的優位を形成します。



これですね。ボールをもったら、3バックのCBがサイドに開き、サイドで数的優位を形成するのが特徴です。この数的優位を使ってボールを運び、サイドからクロスをいれてドカーンってサッカーです。


一方で,4231のほうなんですが、これも、基本的に、サイドに3人集めるやり方でやってきてます。図でやりますが、




こういう形を基本としてます。まず、遠藤か長谷部がSBのポジションに降ります。それをスイッチにして、ポジションチェンジが起こります。トップ下がボランチの位置に降りてきて、ウィングが1.5列目の位置(トップ下がよく使う位置)に降りてきます。その上で、SBは高い位置をとります。


ここで、SBが前に出てきたら、SBの裏にボランチからパスを出してクロスを入れます。これが基本。ただし、SBがSHに捕まっていたら、一回、WGにボールを当てて、トップ下かボランチにボールを落とし、そこから縦パスを入れるか、サイドチェンジを入れていきます。


ザックのサッカーってのは、基本、サイドに3人集めてビルドアップするサッカーで、343でも4231でも結局、そこは変わらんわけです。ただし、ビアホフというターゲットマンがいたウディネーゼ時代とは違い、日本代表はCFへのロングボールはまず使いません。なんで、どうにもCFが空気になる傾向があります。


ちなみに、4231には、いろんな種類がありまして、たとえば、セレッソの4231、つまり3シャドーは


こういう形で、数的優位を作るのが特徴です。つまり、両SBをあげた状態で、逆サイドのWGまでもが、同じサイドに集まることで数的優位を作るシステムもあります。乾や香川はこういうサッカー育ちです。


ちなみに、ドルトムントの4231は、もうちょいダイレクト指向が強いビルドアップをやります。今のドルのビルドアップは、CB二人のフィード力と香川の個人能力に強く依存してる部分があるんですけど、キャプで説明しますが



まずはこれ。スボティッチフンメルスからの縦パスを香川に当てて、そこから組み立てる奴ですね。ドルはかなり、これを使います。




また、ドルトムントの試合では、頻繁にこういうシーンを見かけると思います。つまり、ボールを奪ったらワンタッチで香川に当てて、香川がワンタッチでボランチがWGにボールを落とすってシーンです。ドルトムントは、香川のワンタッチでさばく能力の高さをうまく利用していています。香川にボールが出たら、すばやくボランチとWGが、香川からボールを落としてもらえる位置に走り込み、ボールをもらって、そこから一気に攻撃をスピードを上げていきます。


香川はワンタッチプレーの精度が高いんで、そこを上手く利用したやり方をクロップはとってます。まぁ、往年の名選手ですけど、ドリームチーム時代のワンタッチプレーの名手、バケーロがやっていた仕事を、ドルトムントで香川はやってます。最終ラインから出たボールをワンタッチでボランチかWGに落として攻撃のスピードを上げる役割ですね。図にするとこんな感じです。

ドルトムントは、ボールを奪ったら、素早く香川かレバンドフスキにボールを当てて、そこからワンタッチでWGか、ボランチにボールを落とします。香川はワンタッチで前向くのがとても上手いので、そのまま香川が前むいてドリブルを入れることも多いです。また、単に香川が最終ラインまで下がって、ボールさばくことも結構あります。そこまでは、香川のマーカーはついてきませんからね。



ここで最近、好調のドルトムントと香川の話。

さて、ここで香川とドルトムントが、最近、本当に好調なんですが、その理由についてです。日本代表の話をする前に、なんでドルトムントの話になるかっていうと、これ、意外と関係があるからです。


さて、ここで、ドルトムントに対して、大概のチームがとる対策方法についてお話します。


ドルトムントは昨年、ゲームメーカーのサヒンがレアルマドリードに移籍してしまったので、ゲームメイクの役割は、もっぱらCBのフンメルスが担っています。CBのフンメルスは、フィードの能力が非常に高くて、40メートルくらいの縦パスをガシガシ通せます。また、サイドチェンジも得意なんで、フンメルスに左サイドから好き勝手にフィードさせてしまうと、とてもじゃないが守りきれません。プレスかかってないとフンメルスから裏へのパス通されますし、裏へのパスを警戒してライン下げてしまうと香川への縦パスを通されてしまう。左サイドにがっつり守備ブロックをスライドさせてスペース消す守り方をしようとすると、サイドチェンジが飛んできます。


なんで、大抵のチームは、フンメルスにCFを貼り付けてきます。フンメルスにCFを貼り付けて、ドルのビルドアップを右サイドに限定していきます。で、右サイドに追い込んだら、順番にマーカーがドルのアタッカーを捕まえていきます。こんな感じです。


これ、右のスボティッチが空いてしまうんですけど、スボティッチは、フンメルスほど繋げないので、放置しても大丈夫というチームが多いです。セカンドトップが、スボティッチに対して、ボランチへのパスコースを切りながら寄せてくることはありますが、スボティッチは、大概、時間とスペースがある状態でさばかせるチームも多いです。怖いフィードは出てこないのでね。


なんですけど、これ、現在のドルトムントには通用しません。通用しないのに、これを続けてるチームが多いんで、ドルが無双状態なんです。


なんで、通用しないかっていうと、現在のドルトムントは、もう、このやり方には慣れてしまっていて、以前も説明しましたけど、こういう風なポジションチェンジをすることで

右サイドで数的優位作って、左サイドにサイドチェンジするってやり方がチームで共有されてるからなんです。これ以外にも、いろんなバリエーションがあるんですけど、共通するのは、右サイドでのポゼッションから、左サイドへのサイドチェンジって所です。上に上げたキャプのやつでもそーですが、香川を右サイドに流れさせたり、右サイドの底に降りてこさせて、そこから左サイドにサイドチェンジを行うってのをチームとしてドルトムントはやってます。相手チームは、ドルの攻撃を右サイドに限定して、そこでボールとってカウンターに行きたいのに、そこでボールが取れない。で、薄くなってる左サイドにサイドチェンジされてしまう。この形が機能しだしてから、ドルは攻撃がもの凄くよくなりました。


サッカーってのはメタ合戦みたいな所があって、このケースでは「フンメルスからのビルドアップと香川が怖いんで、フンメルスにCFを貼り付け、香川にアンカーをマンマーク気味でつけて、ドルの攻撃を右サイドに限定し、そこでボールとってカウンター」ってのは、序盤のドルトムントには通用してました。ただ、クロップとドルトムントが、それに慣れてきて、それに対して「右サイドでのポジションチェンジとポゼッションからの左サイドへのサイドチェンジ」って対応策を採り始めると、ドルが無双はじめちまったわけです。もうしばらくしたら、これに対する対応策が研究されて、他のどっかのチームが対応策を生み出すでしょうけどね。


プロサッカーの世界は冷酷な世界で、一回、その世界に足を踏み入れたら最後、徹底的に研究されて、いずれ弱みを見抜かれます。チームでも個人でも、これは同じです。弱点のないチームや選手なんてのは存在しません。そして、ばれたら最後、相手の対応策に対し適応できない限りは淘汰されます。よく「試合に出ないと成長できない」といわれますけど、なんで試合にでないといけないかっていうと、試合に出ないと、このメタ合戦に参加できないからです。試合に出続ければ、いずれ、必ず選手もチームも壁にぶつかります。プロの世界では、相手に研究され、対応策を生み出されるのは必然であって、避けられない運命です。その時に、壁を越えられるかどうか。これが問題なんです。


以前も、ちょいと話をしましたが、香川を僕が高く評価しているのは、壁にぶつかった時の成長の度合いが非常に高いからです。J2の時からそうでしたけど、香川は何度か壁に当たってます。当たり前ですけど、セレッソの中心選手なんですから、各チームから徹底的にマークされ、研究されてきた選手です。試合に出ればでるほど、癖は読まれてしまうし、対応策も生み出されてしまう。ただ、香川の場合、そういった生態系に適応してるんですね。香川対策ってのは、J2でも幾つかありましたけど、一ヶ月ちょいくらいは上手くいくんです。ところが、ある時期を境にぱったりと香川に通用しなくなる。逆に、香川に、そういう対策を利用されるようになるんです。これが、この選手の怖い所なんです。ドルトムントでいえば、フンメルスからのフィードが封じられて、自分にマンマークがついてる時には、一回右サイドの低い位置まで下がってきて、サイドチェンジをいれて前に出て行く(右サイドの低い位置まではアンカーはついてこない)。または、ワンタッチプレーの精度を上げて、ワンタッチでボールをWGかボランチに落としてから前に出て行く(ワンタッチならマーカーも対応しきれない)。こういうプレーを香川が始めてから、ドルトムントの攻撃は止められなくなりました。こういう所が、彼がデビュー以来、継続的に結果を出せてる理由なんです。


今回のウズベキスタン戦におけるザッケローニの人選の話


さて、ここからがメインディッシュになります。今回のウズベキスタン戦の話ですね。まず、スタメンですけど、

こうなってました。注目に値する所は、香川のトップ下でなく、両翼の並びのほうです。左に岡崎、右に藤本です。これ、清水エスパルスの433の頃には、よくみた並びですよね。で、なんですけど、この並び、本当はあまり好ましくない並びなんです。特に今の日本代表では。


なぜ、これが好ましくない並びかっていうと、ザックの就任以来、日本代表の最大のストロングポイントになってるのが、左サイドだからなんですね。


日本代表が得意とする形は、左の遠藤、長友、香川の3人を使って、左サイドを大きくえぐってクロスをいれる形と、左サイドから右サイドに大きなサイドチェンジを入れてクロスをいれる形です。左でのポゼッション中に、相手のボランチがサイドに出張ってくるなら、薄くなった中央を使って突破します。3次予選突破を決めたタジキスタン戦なんて、全部のゴールが左サイドから生まれてますが、日本代表の最大のストロングポイントは、現状、左サイドなんです。


ところか、左に岡崎を入れると、左サイドを上手く使えなくなるんですね。なんで上手く使えないかっていうと、ウズベキスタン戦での、このシーンが象徴的なんですけど










もひとつ










このシーンです。日本代表のウィングの基本的な動きの一つですけど、このシーンでは、岡崎は、香川かヤットにボールを落とさないといけない。SBが背後についてて苦しいのは確かですけど、ここは、しっかり落とせなといけない。香川のオフザボールで、ボランチが一枚、前にでていってしまってるんだし、ボランチとSBに挟み込まれるまでに時間があるんです。けれども、岡崎は、ここでボールを落とせず、カウンターを食らいかける事になったわけです。SBの長友はあがってしまっているので、ちょっと危ないシーンでした。


ちなみに、ここでのヤットのゲームメイクは間違ってません。あそこで、岡崎に一度、ボールを当てたのは、長友があがる時間を稼ぐ為と、相手のSHを岡崎に食いつかせる為です。実際、相手のSHが岡崎に食いついたので、長友はフリーになってます。なんで、あそこで、岡崎が香川かヤットにボールを落とせば、フリーの長友に縦パスをいれることができます。


最近、岡崎は、とても上手くなってるのは確かです。以前よりずっと上手くなってます。けど、こーいうプレーが持ち味の選手って訳じゃないんです。ヤットからのパスを受けて、ワンタッチで見方に落としたり、サイドチェンジを入れるなんて器用な芸当ができる選手では、まだないんです。だから、岡崎の左ってのは、左のヤットの無駄遣い的である上に、あそこでボール失っちゃうようだと、カウンター食らう危険性を増やしてしまうんで危ないんです。


うちのブログで、何度か、代表の右サイドで、うっちーから岡崎に縦パス入った所を狙われてるって話をしてきましたけど、あの位置でボールロストすると、強豪レベルだと、確実にカウンターでシュートまで持ちこまれます。アジアレベルでは、なんとかなってますが、これは危ないんです。今回の代表では、失点したのは、こういうシーンからじゃありませんでした。しかし、現実的な話をすると、強豪相手に、この位置でのロストが出てしまうと、やばいカウンター食らいます。あの位置でのロストは危ない。今回の代表での失点シーンは、フィジカルコンディションが万全ならあり得ない失点です。単に疲れてて前の連中が戻りきれなかっただけですからね。PA内でのロストなんてフィジカルコンディションが万全なら大した問題じゃありません。ただ、高い位置でのボールロストは、ショートカウンターを食らう可能性が非常に高い。強豪クラスだと、あの位置でのロストは命取りになりかねません。


この試合、そういった要素があるにせよ、実は左サイドのほうが機能してました。理由なんですが、香川が下がってきて、左サイドのビルドアップを手伝ってたからです。











これが、典型的な日本代表の得意パターンです。右サイドに一回ボールを当てて、相手のDFを右サイドに引き寄せてから、すばやく左サイドにサイドチェンジ。そして、素早く縦パスをウィングかトップ下に当てます。相手のプレッシャーが低いなら、そこで反転すればいいし、プレッシャーが早いなら、一度、ボランチにボールを落として、そこから裏へ走るSBに縦パス入れるか、CFにボールを当てて、ポストプレーを狙っていきます。


現状、日本のストロングポイントはココなんです。長友、香川、遠藤がいる左サイドにスペースを作れるかどうか。ここにスペースを作れれば、こういう形で突破に持って行けるんです。


また、前半8分にも、日本代表の良い攻撃がありました。これも左サイドからです。キャプで解説しますが、こういう形でした。これも、香川、遠藤、長友の絡みなんですけど












こういう形ですね。これらのシーンでは、香川が左サイドの低い位置まで下がってきて、ビルドアップを助けてます。なんで、こういう時は、前半の左サイドは機能してました。ただ、香川の運動量が落ち始めると、gdgdになりましたが・・・・


で、ここまで、日本代表は、左サイドから良い攻撃ができるって話をしてきた訳ですけどね。左サイドから良い攻撃ができるなら、岡崎は絶対に右サイドに置いといた方がいいんですよ。だって、左を崩してから、岡崎をゴール前に飛びこませて、ダイビングヘッドってパターンが、日本代表の最大の得点パターンなんですし。このシーンだと、岡崎と香川が最後の所で、かぶってしまっていて、台無しになってます。その上、このシーン、中で待ってるのがハーフナーと藤本。ハーフナーはともかく、藤本は、クロスに合わせるの不得意です。あれが、岡崎だったら、全く話が別で。どう考えても、岡崎は右のがいいんです。このチームの場合ね。


なのに、ザックは、今回、岡崎を左、藤本が右にしてました。アイスランド戦でも藤本は右です。そして、重要な話になるんですけど、アウェーの北朝鮮戦でも、清武が右で、岡崎が左でした。


これ、意味する所は何かっていうと、「右を崩してクロスをいれて岡崎のダイビングヘッドで点を取れ」って事です。


アウェー北朝鮮戦、アイスランド戦、ウズベキスタン戦と、ザックは、それまでの日本のサッカーと、逆の事をやってるんです。ザックは、左サイドを崩して点とるサッカーでなく、ここ3試合、右サイドを崩してクロスいれるサッカーを狙ってます。遠藤が左にいるのにです。これ、明らかにおかしい。アベコベなんですよ。日本の最大のストロングポイントである左サイドでなく、右サイドを使って点を取ろうとしている。なぜ、わざわざ、そんな事をするのか?って話です。


で、この話が、今日のレビューのメインの話題になるんですけどね。

なぜ、ザックは、代表における右サイドを重要視するのか?という話


さて、これがホントの意味でのメインの話です。そして、最初に香川とドルトムントの話をしたのも、これのせいなんです。なぜ、ザックは直近の3試合で、右サイドの崩しを意図した人選をしているのかって話。ザックは、ここ3試合、右に清武や藤本みたいなパサータイプをいれて、右サイドでの崩しの精度を高めようとしてます。なぜ、ザックはそんなことをするのか?そして、今回、なんで香川がトップ下で使われたかって話にもなるんですわ。ケンゴじゃなくてね。


香川の話の所で述べましたが、サッカーの世界には冷酷非情な生態系が存在します。一端、プロの世界に足を踏み入れれば、その時から、徹底的に研究されて癖を読まれ、弱点を暴かれます。アタッカーの癖を読めないDFなんて、トッププロの世界にはいませんし、相手チームの弱点を分析できないような監督はトップでは通用しません(たまに何かの間違いでそういう監督をもってしまう不幸なチームはありますがね)。これは必然であり、プロ選手の宿命です。この残酷な世界に適応できなければ淘汰されるのみです。


そして、現状の日本代表には、明らかな欠点があります。右サイドです。


この試合、前半から、ずっとそうでしたが、右サイドは、本当に悲惨でした。ちょっと幾つか、キャプでやります。

















まず、前半8分のシーンから。ここでも、香川が下がってきてゲームメークを手伝ってるんですけどね。キャプにも書き入れましたが、ここでの香川のゲームメイクの意図は明白です。左に一回ボールを当てて、相手の守備ブロックを左サイドにスライドさせる。そして、相手がサイドにスライドしてきたら、逆サイドで待つ長谷部に素早くサイドチェンジという奴です。


で、長谷部がフリーでボールをもてたら、藤本が下がってきてSBを前に釣り出し、うっちーがSBがあけたポジションに走り込み、長谷部からパスを引き出すってのをしつこく狙ってました。


ただ、このシーンでは、藤本の判断が悪いです。長谷部にボランチが一枚、当たりに出てるんだから、中央の守備が薄くなってるわけですよ。ヤットが、そこでフリーになってるわけで、あそこは降りる必要がないんです。藤本が降りてきたんでDFをヤットの所に連れてきてしまっている。これは頂けません。このシーンの後、藤本にザックが色々と指導してたみたいですが、このシーンはちょっと頂けないシーンでした。後方でのビルドアップは完璧で、長谷部がフリーでボールもって、ボランチを釣り出した所までは完璧。その先がチョンボでした。



で、もう一つ。









これ、11分のシーンですが、ウズベキスタンに、完全にビルドアップを読まれてます。左サイドに一回振ってから、右サイドに来るってのを、この段階で読まれちまってます。なんで、マークが外れない。長谷部、うっちー、藤本、全員マーカーに捕まってます。ワンパターンなんで、読まれてるんですね。


もちろん、結構右から上手くいった崩しもありました。こんな奴です。















まあ、ここも、香川が一回下がって、ゲームメイクに絡んでるんですが。右サイドにスペース作りたいので、左サイドに降りて、相手のDFを左に引きつけてます。で、相手のDFが左サイドにスライドしてきたところを狙ってサイドチェンジと。これ、バルサでイニエスタがやってる仕事です。正直、こういうシーンみてると、ザックは433にしたほうがいいじゃねぇかとか思うわけですけどね。サイドに3人集めて崩すサッカーなんだし、トップ下いなくてもいいじゃんっていう。


この辺のシーン見てれば、ザックが香川にやってほしかった仕事がわかるんですよ。ようするにドルトムントの逆バージョンなんですけどね。ドルトムントは、右から左にサイドチェンジするとき、香川を上手くつかってます。この日、ザックとしては、左から右にサイドチェンジする時に、香川にそれを手伝ってほしかったんでしょう。ようするは、香川がやってる仕事はイニエスタロールです。右サイドにスペース作りたいんで、左サイドでポゼッションしてサイドチェンジしてくれという奴です。


で、なんでそこまで、右サイドにこだわるかって話になるんですけどね。


この試合、日本代表は、


1 左の遠藤か香川に一回当てて相手の守備ブロックを左にスライドさせる
2 相手の守備ブロックが左にスライドしたら、右の長谷部に素早くサイドチェンジ
3 長谷部、うっちー、藤本の三人をサイドに集めて、右サイドの突破を狙う


ってのを、頻繁に行ってました。これは、アイスランド戦でも同じです。この形に、やたらとザックがこだわった理由ですがね、サッカーってのは相手がいるスポーツだからなんです。アジアカップから始まってザックは非常にいい成績を日本代表でおさめてきました。ただ、アジア相手には、ほぼ一巡したので、ザックのサッカーについては、ほぼ、手の内がバレてます。この試合でもそうでしたけど、ウズベキスタンは、日本代表の攻撃パターンを明らかに読んでました。「遠藤と長谷部をSBのポジションにおろし、SBをオーバーラップさせ、WGを下げる」ってパターンは、完全に読まれていて、明らかに、対策してる動きをしていました。


ただ、それでも左サイドは突破にいけるわけです。香川が左サイドに下がってきた時は、大概、そこから突破できてましたからね。こんなシーンもありましたが、








ここもそうなんですけどね。香川が左サイドに引いてくると、左サイドを抉れるんですね。読まれていても、左サイドは突破にいける。ただ、問題は右なんです右。ここはほとんど全く、今回も使えていなかった。それなのに、ザックは藤本をいれて、右にこだわらせた。


それは何でかっていうと、要するに、今回もそうでしたが、相手が日本対策をとってきた時の為なんですよ。最終予選になったら、まず間違いなく、日本の左サイドは対策されて、まともに使えなくなります。そういう守備方法は幾つかあるんです。そうなった場合、どうしたらいいか?これは、こういう形になるんですけどね。












よーするに、こういう形です。つまり、左から右に流し、右で一端、ポゼッションしてから、左サイドの岡崎でフィニッシュを狙うって形です。キャプに書いたけど、ドルトムントが得意とする形です。香川にはこういう事、やってほしかったんでしょうけどね。ただ、右サイドがホントにイマイチでした。今回の試合、かなりのグダグダでしたが、理由は主に二つで、一番大きいのが海外組のフィジカルコンディションが悪かった事。もう一つが、アイスランド戦とウズベキスタン戦は、右サイドの崩しのテストに使ったようなもんだからなんです。ザックが、本気でこの試合、勝つ気なら、二列目の並びを香川ケンゴ岡崎にして、左サイドをメインで使ってます。三次予選突破を決めるまでは、これ左メインでした。しかし、突破決めて以来、ザックは右メインのテストを続けてます。


ザックがこういう事を続けるのは、要するに、最終予選を見据えてるからに他ならんのですよ。結局、ザックのサッカーは、すでに手の内バレてます。ウズベキスタンは、明らかに日本対策していたし、日本のビルドアップのパターンも読んでました。こういったケースでは、相手の裏をかかないといけません。相手が取ってくる日本対策の裏を取らないといけない。で、日本対策ってのは、結局、日本代表の左サイド、長友、香川、遠藤の所を封じてしまうって形です。やり方は幾つかありますけど、相手がそういう戦術をとってくる可能性が高い。


そういう場合には、相手の裏をかかないと勝ち抜けません。そして、相手国が日本の左サイドをつぶそうとすれば、どうしても自陣右サイドのどこかを捨てざるを得なくなります。だったら、話は簡単で、右サイドを上手く使えば、状況を打開できるんです。ザックが右にこだわる理由はそこです。右サイドで違いを作れるチームなら、左を潰されても、大して問題はありませんから。


ここで、バルサの話をしますが、バルサを相手にする場合、普通のチームはバルサの右サイドをガッチガチに固めてきます。右サイドからの得点が多いチームだから、それは当たり前の話です。ただ、それはバルサには通用しません。なんでかっていうと、左にイニエスタがいるからです。バルサに対して、プレスで右から左サイドに追い込んでも、イニエスタからボールが取れず、サイドチェンジされてしまい、メッシやダニアウベスにやられるチームは後を絶ちません。グアルディオラにしてみれば、そんなバルサ対策は、一番読みやすいやり方なんで、怖くも何ともないんです。


ドルトムントにしたってそうです。左CBのフンメルスのフィードがやばすぎるので、CFがフンメルスにマンマーク気味でついて、フンメルスを試合から消そうとしてくるチームがほとんどです。ついでに2ライン間でマークから逃れてフリーになるのが上手い香川も厄介なんで、アンカーが香川をマンマークしてる事が多いんです。こないだのドルトムントマインツ戦でも、最初、マインツがそれやってました。4141で、CFがフンメルスをマンマーク気味、アンカーが香川をマンマーク気味に捕まえてました。ただ、ふつーに通用してませんでした。最近のドルトムント、やばいくらいサイドチェンジが上手くて、ピッチを横に広く使って、相手を横に間延びさせ、そのギャップを使う攻撃を繰り返し、マインツを攻略してました。あのやり方やると、どうしてもCBのスボティッチが空いちゃうんです。なんで、そこを起点にして、右から左へのサイドチェンジがバシバシ通したり、香川が下がってきてボールさばいてるのみて、「トゥヘル、おまえのやり方は読めてるぞ」っていうクロップの心の声が聞こえてくるよーな試合でした。はっきりいって、ああいうドル対策はクロップに逆メタ食らってるんです。相手の出方はわかってるわけで、これほどやりやすい事はない。


ザックだってそうなんです。最終予選で、日本対策に、左をガッチガチに固め、プレスでさほど怖くない日本の右サイドに追い込んでいき、そこでボールを取ってカウンター狙ってくるのは目に見えてる訳ですよ。香川本田岡崎の並びなら、一番ボール取りやすいのは岡崎の所だし、岡崎なら、最悪ボールもたれてもそんな怖くない。精度の高いクロスやサイドチェンジがある選手じゃないですからね。うっちーもクロスの精度はそう高くないし、長谷部のゲームメイク能力も遠藤と比較すると全然低い。狙われるのは目に見えてるんです。だから、そういう相手と戦う為に、どうしても右で試合を作れる選手がほしい。なんで、三次予選突破決めてから、右に清武と藤本いれた布陣を散々試してるわけです。


なんで、今回、負けちゃったわけですが、ザックはしっかり最終予選見据えて、チーム作ってます。上手くいくかどうかは知りませんけどね。だって、ここは駒次第な所があるし。今回の試合だって、日本代表の右サイドにメッシとダニアウベスのコンビか、ゲッツェとピシチェックのコンビがいたら、前半で勝負決まってます。

代表は、もうちょいCBからフィードをトップ下とCFに打ち込んだほうがいいって話


さて、これ、最後の話になります。この試合、解説のツネ様がボソっと行ってましたが、CBからのCF、トップ下へのフィードを、もうちょい増やした方が良いです。これは、日本代表対策に、ボランチ二人の所を徹底的に切ってくるチーム対策になるからです。


実は、この試合、吉田のフィードがかなり冴えてて、使わないのは勿体ないというシーンが結構ありました。二つあげますが、







こいつと








こいつですね。これ、どっちもビッグチャンスになりかけましたが、この形、もっと増やした方が良いです。CBがあんだけフィード上手いんだから、CBからのロングフィードとサイドチェンジは、ビルドアップに組み込んだ方が良いですよマジで。


今日のエントリの〆。最終予選までの日本代表の宿題とキーマンについて

さて、今回も〆に入ります。現状の日本代表に足らない事として、右サイドの力不足、CBからのロングフィードってのがあります。右サイドをもっと上手く使えるようにならないと、最終予選でガッチガチに左サイドと中央固められて苦戦する可能性が高いし、ボランチ二人の所に厳しく来るチームがこれから多いので、CBからCFやトップ下への楔、サイドチェンジを増やす必要があります。こいつは宿題になります。


そして、最終予選のキーマンになるのは、清武と柏の酒井あたりだと思ってます。どっちも、ロンドン五輪が終わったら、A代表に招集されるでしょう。というか、清武に関しては、現状唯一、代表の右サイド攻撃をまともに機能させてくれそうな人材なんで、ザックと関塚さんの間で取り合いになってもおかしくないんですがね。


U23でもそうですけど、ゲームメーカーの扇原は厳しくこられることが多いんで、右の清武は非常に重要なんです。


なんで、清武がスペらないことだけを祈っときます。フジモンは、どうにも、まだ代表にフィットせんし・・・


最後になりますが、試合のチェックしてて思ったのは、やっぱりザックは優秀な監督さんだって事です。きちんと先を見据えてチーム作ってます。今回の試合は負けてしまいましたが、大事なのは6月に始まる最終予選であって、そのためのチームの土台作りに、消化試合を使うのは間違ってはいません。ホームで負けちゃうのは頂けませんけどね。あと、このスタイルなら、433のほうがバランス的にいいんじゃないかと、思うところはありますが、それはメンツの問題で難しいか。


今日はこの辺りで。それでは。


あとu23の話も、結構楽しそうなんで、次の試合終わったらしようと思います。