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清水エスパルス対セレッソ大阪の簡易レビュー「君はケンペス師匠を見たか」の巻

皆さん、こんにちは。例によって例のごとく、これも書いてるの夜なんですけど、こんにちは。本日は、清水対セレッソの試合のレビューを行います。といっても、今回は、書くことがあまりないので、ネタ的なレビューになるんですけど。


結果だけ先に書きますが、このゲーム、前半にセレッソが先制しましたが、後半ロスタイム95分で清水が土壇場で追いつき、痛み分けとなりました。


で、題名にある「君はケンペス師匠を見たか」という奴は、もういい加減、セレッソは何とかした方が良いと思ったからです。とてつもない助っ人外人です。主にセレッソの対戦相手にとっての。


てかね、この一戦を超楽しみにしてたんですよ僕は。この試合、見なかった人の為にいうと、セレッソは清水にボールを持たせて「清水の良い所を消すサッカー」をしてました。特に、前半でリードしてからは、完全に清水のいいところを消すサッカーに徹しました。これはセレッソってチームにとっては、かなり珍しいやり方です。クルピ時代にはまず見ないやり方でした。欧州で言うところの「アウェーでの戦い方」って奴です。ボールを奪いにいくのはやめて、後ろでブロック作ってジリジリとサイドに追い込んでいき、相手のミスを待つってやり方です。


僕は、両チームが「相手の弱みをつくサッカー」をすると思ってたんですけど、ソアレス率いるセレッソは「相手の良さを消すサッカー」を選択してました。清水をリスペクトした方法を取ったわけです。それはいいんですよ。


こいつは、試合後の茂庭のコメントからの裏付けられるんですけどね。

「引き分けは残念ですけど、94分ぐらいはプラン通りだったと思うので……。前半の守備に関してはほぼパーフェクトだったと思うし、しっかりチームでブロックを作って、攻めさせるというか、そういうイメージを持って鋭いカウンターが出せたので、それは続けていきたいですね」



【J1:第11節 清水 vs C大阪】試合終了後の各選手コメント [ J's GOAL ]

茂庭のコメントより


というやり方でしてね。セレッソは先制してから特にこの傾向が鮮明に出まして、自陣内に強固な9枚の守備ブロックを築きあげ、清水にボールを持たせて、そこからカウンターを狙うってサッカーをやってました。前回のエントリで指摘したような問題は全くといっていいほど出ませんでした。ボギョン、柿谷、清武の守備意識が異常に高く、セレッソの両ボランチがサイドに釣り出される事は数えるほどでした。だから、バイタルにスペースが出来ることが全くといっていいほどなくて、ほぼパーフェクトな守備でした。清水は良さを全く出せませんでした。なんで、ゴドビ監督は、現在の清水の両看板といっていい大前と高木の両WGを後半開始早々に引っ込めてます。ソアレスセレッソにガッチガチに対策されてて、彼らはほとんど良さを出せませんでした。ゴドビ監督もびっくりしたでしょうね。これほどに相手をリスペクトしたサッカーをするセレッソは去年ほとんど見れませんでしたから。


でね、別に、僕はそれはいいと思うんですよ。アウェーでは亀みたいに引いて守るのもサッカーなんだし。別に攻撃するだけがサッカーじゃありません。某スペインのライターには否定されそうではありますが、アウェーで亀みたいに守るのはそれはそれでサッカーではよくある事です。ホームでは内容と結果が求められるけど、アウェーでは内容じゃなくて結果だけでいいじゃないですか。僕はそれでいいと思うし、セレッソが今回、結果のみを求めたサッカーをしたのは、別に構わないと思ってるんです。


この試合は、ほぼ守備のゲームだったので、あんましキャプつかって説明することがないんです。セレッソは自陣に9枚の守備ブロックを作り上げ、カウンターでは2トップを使っての速い攻撃に徹してましたから、それほど説明する内容がない訳です。守備マニアの人にはたまらない試合だったかもしれませんが。


ただね。


これだけは我慢できないので言わせてもらいます。


セレッソはホントにケンペスじゃなくて播戸か永井を使うべきです。もう我慢の限界!!!!夏になったら杉本を東京Vから返してもらって彼にCF変えるべきです!!!!!


さて、もう八つ当たり気味にケンペス師匠に当たらせてもらいますけど、経歴は、yahooの紹介欄によると、



こういう方です。ちなみに年俸は3000万円です。てかね、やたらとチーム変えてる選手で、そこが怪しさ満点なのですけども。



これのシュート決定率を見てください。シュート決定率0.0294という脅威の数字です。シュート自体は沢山打っていて、11試合で34本打ってます。要するに打っても打っても入らない。


もう一つ、最近、話題になってるサッカーのデータサイトがあるんですけど、


セレッソ大阪 2012シーズンデータ


こういうのがあります。【Chance Building Point】(以下、CBP)という指標を用いて、選手の評価が行われているサイトで、実に面白いのですが、これのケンペス師匠の項目が問題です。


CBPにおいては、攻撃の指標を

攻撃CBP

ポイント化したプレーを、選手(またはチーム)が成功させた場合に、そのプレーのポイントを選手(またはチーム)に加点し、その累積ポイントで選手(またはチーム)を評価します。


また、シュートに限り、成功(ゴール)した場合は加点し、失敗した場合は減点します。


チャンスビルディングポイントとは


という形で指標化してます。シュートだけ減点評価があるんですね。簡単なシュートを外しまくってると、どんどん減点評価されていくわけですが。


さて、件のケンペス師匠なんですけど、このシュートのCBPが凄い。半端ない。なんと、脅威の-12.13ポイントを獲得してます。これ、ちょっと尋常な数字じゃありません。はっきりいってぶっちぎりに悪い数字です。J1でこれほど悪い数字を残したFWは他にいません。ちなみに、ブービーは、横浜F・マリノスの大黒さんです。シュートのCBPが-10.23で、これも凄い数字です。−10超えはこの二人だけです。


で、ケンペス師匠の凄い所ですけど、セレッソのチーム総合シュートCBPは-9.51でして、チームの稼いだシュートCBPを丸ごと帳消しにしてマイナスにするほどのストライカーって事です。これ尋常じゃありません。ちなみに大黒もFマリノスを似たような状況に陥れております。Fマリノスに関しては、前節、大黒に代えてマルキーニョスがスタメンでしたが、当然だと思います。大黒さん、外しすぎです。チームに迷惑かけ過ぎです。


他にシュート多いのに入らない選手には、今年のレアンドロと大迫がいるんですけど、レドミが-4.90(39本うって3ゴール)、大迫が−4.16(27本うって2ゴール)くらいです。−4を超えてるとかなり悪い数字と言えます。今年、不調と言われる前田さんとかは、実際には、そう悪い数字じゃありません。シュートCBPは-0.93くらいで、12本うって3ゴール決めてるわけで、そもそもチャンスに絡めてない所が前田さんのの問題かなと。今年から磐田は1トップやってるので、その影響もあるんでしょう。1トップに慣れてくれば前田はいつもの前田になると思います。


ただ、よほど酷い状態のFWでも−4かそこらなんですよ。ケンペス師匠の11節終了時で−12超えって数字はちょっと尋常じゃありません。


CBPのシュートの項目って、簡単なシュートを外して迷惑をかけている選手、難しいシュートを決めてチームを助けている選手がすぐわかるので、かなり残酷な指標と言えます。


ちなみにケンペス師匠のJリーグ初ゴールは、値千金の大阪ダービー決勝点でした。たぶん、セレッソサポーターが彼に我慢しているのは、大阪ダービーで決勝点決めたからだと思います。じゃなかったら間違いなく今頃スタメン外されてます。セレッソのサポーターはかなり心が広いみたいで我慢してるのが不思議です。


でね、今回の試合でもやっぱりケンペス師匠は遺憾なく師匠っぷりを発揮してくださいました・・・


さて、この試合の詳細なスタッツは


第11節 セレッソ大阪 VS 清水エスパルス


こちらからどうぞ。


それでなんですが、この試合のケンペス師匠のシュートCBPは-1.30で、両チーム合わせて、ぶっちぎりの悪さです。ちょいとキャプさせてもらいましたが、




こうなってまして、もうどうしようもないほどに師匠です。高原のシュートCBPもよくありませんけど、彼の場合、外したゴールはDFがついてたので難しかったってのはあります。


第7節時点でのJ1選手考察


こっちに、第七節終了時点での、CBPによる総合選手評価の表がありますが、清武は序盤めっちゃ調子悪かったのに、全選手中二位につけてます。一位はミキッチ、三位がボギョン、四位がヤット、五位ケンゴです。セレッソはJ1最高のチャンスメーカーを二人持ってるチームで、清武とボギョンの両翼はJ1最高なんですよ、やっぱり。この二人、Jのレベルより1ランク上にいる選手なんです。夏に二人とも海外って言われてますが、それが数字にも出てるんですね。


この試合においても、セレッソポゼッション率40%という非常に低い数値でしたが、清武のパスCBPやボギョンのドリブルCBPの高さは際だっていて、モノが違うんですね、この二人ばっかりは。完全に清水が中盤を支配した試合でしたが、清武やボギョンは少ないチャンスでも違いが作れてるんです。


ただ、そーいう選手のサポート受けて点取れないのが許せない。あまり他チームの選手を叩くのは良くないとは思ってますが、言わせてもらいます。セレッソの中盤はJ1屈指で、清武、ボギョン、柿谷、山口、扇原と駒が揃ってるわけですよ。彼らのサポートを受けてるのに点が取れないとかマジありえない。


この試合でも、ケンペス師匠ってば、ありえないシチュエーションでシュートを外しまくっておりまして、



これはセレッソの先制点のシーンの前のキャプです。ケンペスがヘディング狙ってます。それでなんですが、清水のGKが飛び出してしまっていて、これ、もうFWにとっては、絶対決めなきゃいけないシーンです。ゴドビが試合後、GKの飛び出しについて怒ってました。ところが、ケンペスのヘディングはバーに当たってしまう。画面の前で悲鳴を上げかけましたが、詰めてた柿谷が押し込んでセレッソが先制しました。柿谷、J1初ゴールおめでとー。まあ、そこまでは良かったんですが。


問題はその後です。この後も、ケンペスは絶対決めないといけないシーンで外してて、ワザとやってんだろてめーーーー!!とか思ってしまうのが二つあってですね。



これは、セレッソのSBの酒本がドリブル突破でサイドを抉ってケンペスにクロスをあげたシーンなんですけど、この時、ケンペスはドフリーなんですよ。これ決められないとか、CFじゃ絶対あってはいけないレベルで、あとは押し込むだけじゃないんですか。それでも外す。いつも通りに外す。3000万の男がこれか・・・と。ぶっちゃけ3000万ってセレッソの最高年俸なんですよ。それでこれはないだろうと。これなら播戸か永井か杉本のが何倍もいいでしょうと。永井か杉本を育成と割切って使うほうがマシです。



で、極めつけはここ。ケンペスが意味のわからないドリブル突破でセンターで清水のDFを交わしたシーンでして、あとはゴールまで独走ってシーンでした。どう考えても、これは決めないとおかしいシーンだったんですが、この後、タッチが大きくなって林の飛び出しによって防がれてしまいます。もう凄い自作自演っぷりで、筆者は( ゚д゚)って感じです。


今まで、セレッソの事を色々書いてきました。守備の問題とか攻撃の問題とか。


でもね。


僕が間違ってました。清水戦をみて反省しました。


セレッソの最大の問題はケンペス師匠です。もう間違いなく彼です。ケンペス師匠の毎試合のシュートCBPもチェックしましたが、軒並み−1.3くらいのハイスコアでした。普通は駄目なFWでも一試合で−0.4くらいです。何もかもがレジェンドすぎます。


そもそも、セレッソの現在の中盤力はJ1屈指なんですよ。11節終わって、総得点は14点ですけど、セレッソの攻撃力を考えたら、18〜20点くらい取れてないとおかしい。


第6節時点でのJ1チーム考察 〜攻撃力が高いチームはどこか?


こっちに乗ってますが、セレッソのチームとしてのCBPはJ1でも屈指で、チャンスは作れてるんです。で、誰かがそれを無駄にしてる。それは誰か。もう明らかなわけで。


今まで、色々な師匠と呼ばれたストライカーがいました。しかし、彼らには愛される要素があった。でもケンペス師匠には・・・・・・それがなくて・・・・・・・・


ソアレスは、前節あたりからブランキーニョ切って柿谷をスタメンで使い始めてるんですけど、ブランキーニョ切る前にケンペス切るほうが先だと思います。つーか、いつまで我慢するの。普通のチームなら、とっくの昔にスタベンでしょうに。播戸ってJで実績があるストライカーがベンチにいるのに。播戸、去年、10点とってるんですよ。なんで使わないの?干す選手間違ってねぇ?


書いてて、なんだか切なくなってきたので、そろそろ終わりします。


とりとめのないエントリですいません。


あと、前節の試合では、磐田対鹿島の試合がおもしろかったので、そっちはキャプ使ってレビューでもやろうかと思います。暇があったら読みに来てください。それでは。