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2012年Jリーグ残り10試合〜貴方のチームの優勝確率、降格確率はどのくらい?〜

みなさん、こんにちは、お久しぶりでございます。最近、すっかりブログさぼってましたが、そろそろ更新を始めたいと胃思います。


プレミア、ブンデスも開幕しましたし、日本代表も試合がすぐにありますが、今日は、残り10試合となったJ1の話をしたいと思います。内容は、J1における優勝確率、降格確率などになります。


ぶっちゃけ、数字遊びですが、興味のある人はおつきあいください。ついでに日本代表の最終予選の突破確率なんかもやっときましたので。

J1におけるチームごとの勝率の期待値についての計算

この項目は、数字に興味の無い人は読み飛ばしてくださって結構です。


で、まずは、この話から。J1の各チームの勝率の期待値についての計算です。とくに難しい事しないでも、「勝利数を試合数で割ればいいだけ」ですが、それでは、チームの潜在能力がわからないって事で、ちょっと捻りを利かせます。


まずは、Jリーグ公式サイトの「試合記録:2012年」から、データを引っ張ってきます。「チーム別集計結果」の所に、チームごとのシュート本数、被シュート本数のデータがあります。


でもって、同じページにチームごとの得点数と失点数もあります。これをシコシコと表計算ソフトに入れていきます。得点数、失点数、シュート本数、被シュート本数がわかれば、そこから、決定率、被決定率、平均シュート本数が求められます。

チーム名 失点数 被シュート数 被シュート決定率 被シュート数の平均
鳥栖 21 261 0.08 11
仙台 22 210 0.1 9
浦和 23 284 0.08 12
横浜FM 26 212 0.12 9
広島 25 214 0.12 9
FC東京 28 232 0.12 10
新潟 27 254 0.11 11
清水 27 202 0.13 8
鹿島 30 267 0.11 11
川崎 35 262 0.13 11
名古屋 35 281 0.12 12
C大阪 34 240 0.14 10
神戸 35 303 0.12 13
36 256 0.14 11
磐田 36 242 0.15 10
大宮 42 326 0.13 14
G大阪 50 243 0.21 10
札幌 61 387 0.16 16
チーム名 得点数 シュート数 シュート決定率 シュート数の平均(23節時点)
鳥栖 30 233 0.13 10
仙台 43 263 0.16 11
浦和 33 257 0.13 11
横浜FM 30 256 0.12 11
広島 45 294 0.15 12
FC東京 28 231 0.12 10
新潟 16 217 0.07 9
清水 27 213 0.13 9
鹿島 32 316 0.1 13
川崎 32 262 0.12 11
名古屋 35 271 0.13 11
C大阪 32 274 0.12 11
神戸 31 272 0.11 11
43 331 0.13 14
磐田 49 266 0.18 11
大宮 22 229 0.1 10
G大阪 46 278 0.17 12
札幌 19 203 0.09 8


で、一端、これらの数値が求まれば、そこから、2項分布を使って、1試合辺りの1点取れる確率、2点とれる確率、3点取れる確率などが導きだせます。これを計算していくと、

チーム名 0点確率 1得点確率 2点確率 3点確率 4点以上とれる確率
鳥栖 0.25 0.37 0.25 0.1 0.03
仙台 0.15 0.31 0.29 0.17 0.08
浦和 0.22 0.36 0.17 0.12 0.13
横浜FM 0.25 0.37 0.25 0.1 0.04
広島 0.14 0.3 0.29 0.18 0.09
FC東京 0.28 0.38 0.23 0.08 0.03
新潟 0.52 0.35 0.11 0.02 0
清水 0.29 0.38 0.23 0.08 0.02
鹿島 0.25 0.37 0.24 0.1 0.04
川崎 0.25 0.37 0.25 0.1 0.03
名古屋 0.19 0.34 0.28 0.14 0.05
C大阪 0.25 0.37 0.25 0.1 0.03
神戸 0.28 0.38 0.23 0.09 0.02
0.14 0.3 0.29 0.18 0.09
磐田 0.11 0.27 0.3 0.2 0.12
大宮 0.35 0.39 0.19 0.06 0.01
G大阪 0.11 0.26 0.3 0.21 0.12
札幌 0.47 0.37 0.13 0.03 0
チーム名 0点に抑えられる確率 1点取られる確率 2点取られる確率 3点取られる確率 4点以上取られる確率
鳥栖 0.4 0.38 0.17 0.04 0.01
仙台 0.39 0.39 0.17 0.04 0.01
浦和 0.37 0.38 0.18 0.06 0.01
横浜FM 0.32 0.39 0.21 0.07 0.01
広島 0.32 0.39 0.21 0.07 0.01
FC東京 0.28 0.38 0.23 0.08 0.03
新潟 0.28 0.38 0.23 0.09 0.02
清水 0.33 0.39 0.21 0.06 0.01
鹿島 0.28 0.38 0.23 0.09 0.02
川崎 0.22 0.36 0.27 0.12 0.03
名古屋 0.22 0.35 0.26 0.13 0.04
C大阪 0.22 0.36 0.26 0.11 0.05
神戸 0.19 0.34 0.28 0.14 0.05
0.19 0.34 0.28 0.14 0.01
磐田 0.2 0.35 0.28 0.13 0.04
大宮 0.14 0.3 0.29 0.18 0.09
G大阪 0.09 0.25 0.3 0.21 0.15
札幌 0.06 0.19 0.27 0.25 0.23

こんな感じの表ができあがります。さて、これで試合ごとの得点期待値、失点期待値がでたので、スコア別の期待値を計算していきます。そうすると、

チーム名 0-0 1-1確率 2−2確率 3-3確率
鳥栖 0.1 0.1406 0.0425 0.004
仙台 0.0585 0.1209 0.0493 0.0068
浦和 0.0814 0.1368 0.0306 0.0072
横浜FM 0.08 0.1443 0.0525 0.007
広島 0.0448 0.117 0.0609 0.0126
FC東京 0.0784 0.1444 0.0529 0.0064
新潟 0.1456 0.133 0.0253 0.0018
清水 0.0957 0.1482 0.0483 0.0048
鹿島 0.07 0.1406 0.0552 0.009
川崎 0.055 0.1332 0.0675 0.012
名古屋 0.0418 0.119 0.0728 0.0182
C大阪 0.055 0.1332 0.065 0.011
神戸 0.0532 0.1292 0.0644 0.0126
0.0266 0.102 0.0812 0.0252
磐田 0.022 0.0945 0.084 0.026
大宮 0.049 0.117 0.0551 0.0108
G大阪 0.0099 0.065 0.09 0.0441
札幌 0.0282 0.0703 0.0351 0.0075
チーム名 1−0勝利 2−0勝利 2−1勝利 3−0勝利 3-1勝利 3−2勝利 4over−0勝利 4over−1勝利 4over−2勝利 4over-3勝利
鳥栖 0.148 0.1 0.095 0.04 0.038 0.017 0.012 0.0114 0.0051 0.0012
仙台 0.1209 0.1131 0.1131 0.0663 0.0663 0.0289 0.0312 0.0312 0.0136 0.0032
浦和 0.1332 0.0629 0.0646 0.0444 0.0456 0.0216 0.0481 0.0494 0.0234 0.0078
横浜FM 0.1184 0.08 0.0975 0.032 0.039 0.021 0.0128 0.0156 0.0084 0.0028
広島 0.096 0.0928 0.1131 0.0576 0.0702 0.0378 0.0288 0.0351 0.0189 0.0063
FC東京 0.1064 0.0644 0.0874 0.0224 0.0304 0.0184 0.0084 0.0114 0.0069 0.0024
新潟 0.098 0.0308 0.0418 0.0056 0.0076 0.0046 0 0 0 0
清水 0.1254 0.0759 0.0897 0.0264 0.0312 0.0168 0.0066 0.0078 0.0042 0.0012
鹿島 0.1036 0.0672 0.0912 0.028 0.038 0.023 0.0112 0.0152 0.0092 0.0036
川崎 0.0814 0.055 0.09 0.022 0.036 0.027 0.0066 0.0108 0.0081 0.0036
名古屋 0.0748 0.0616 0.098 0.0308 0.049 0.0364 0.011 0.0175 0.013 0.0065
C大阪 0.0814 0.055 0.09 0.022 0.036 0.026 0.0066 0.0108 0.0078 0.0033
神戸 0.0722 0.0437 0.0782 0.0171 0.0306 0.0252 0.0038 0.0068 0.0056 0.0028
0.057 0.0551 0.0986 0.0342 0.0612 0.0504 0.0171 0.0306 0.0252 0.0126
磐田 0.054 0.06 0.105 0.04 0.07 0.056 0.024 0.042 0.0336 0.0156
大宮 0.0546 0.0266 0.057 0.0084 0.018 0.0174 0.0014 0.003 0.0029 0.0018
G大阪 0.0234 0.027 0.075 0.0189 0.0525 0.063 0.0108 0.03 0.036 0.0252
札幌 0.0222 0.0078 0.0247 0.0018 0.0057 0.0081 0 0 0 0

こんな感じの表ができあがります。これで、スコア別の期待値が出ましたので、あとはドローと勝利の確率を足し合わせれば、チームごとの勝利確率、ドロー確率を導き出せます。ちなみに、双方のチームが4点以上とる確率は1%未満なので、表からは削除しました。



2012年J1におけるドロー確率と勝率の期待値

さて、上記のような計算をしてきた結果、2012年のJ1におけるドロー確率、勝率の期待値は、以下のような表になります。

チーム名 ドロー確率(24試合) ドロー数の期待値 実際のドロー数
鳥栖 0.29 6.96 8 1.04
仙台 0.24 5.76 9 3.24
浦和 0.26 6.24 5 -1.24
横浜FM 0.28 6.72 11 4.28
広島 0.24 5.76 5 -0.76
FC東京 0.28 6.72 3 -3.72
新潟 0.31 7.44 6 -1.44
清水 0.3 7.2 4 -3.2
鹿島 0.27 6.48 5 -1.48
川崎 0.27 6.48 5 -1.48
名古屋 0.25 6 5 -1
C大阪 0.26 6.24 5 -1.24
神戸 0.26 6.24 3 -3.24
0.24 5.76 6 0.24
磐田 0.23 5.52 5 -0.52
大宮 0.23 5.52 6 0.48
G大阪 0.21 5.04 6 0.96
札幌 0.14 3.36 1 2.64
チーム名 勝利確率 24試合での期待値 実際の勝利数
鳥栖 0.47 11.28 10 -1.28
仙台 0.59 14.16 12 -2.16
浦和 0.5 12 11 -1
横浜FM 0.43 10.32 8 -2.32
広島 0.56 13.44 13 -0.44
FC東京 0.36 8.64 11 2.36
新潟 0.19 4.56 6 1.44
清水 0.39 9.36 11 1.64
鹿島 0.39 9.36 9 -0.36
川崎 0.34 8.16 9 0.84
名古屋 0.4 9.6 11 1.4
C大阪 0.34 8.16 8 -0.16
神戸 0.29 6.96 10 3.04
0.44 10.56 10 -0.56
磐田 0.5 12 11 -1
大宮 0.19 4.56 6 1.44
G大阪 0.36 8.64 6 -2.64
札幌 0.07 1.68 3 1.32


こうなりました。如何なものでしょうか。試行回数が24ほどなので、勝ち数に−3〜+3程度の差が出るのは、予想できていました。


こうやって、実際に計算してみると、平均シュート本数とシュート決定率、平均被シュート本数、被シュート決定率がわかれば、そのチームの大体の勝ち星をわりだせるようです。


さて、これで、各チームごとの勝利確率が割り出せたので、ここから、チームごとの優勝確率、降格確率の話などに移りましょう。


優勝ができる可能性が残っているチームは?

さて、まずはこの話。2012年、J1において、優勝の可能性が残っているチームです。J1で優勝するには、大体、勝ち点で68超えが目安になります。優勝するのに必要な目安は「リーグ戦の試合数*2」が目安になります。J1の場合、34試合ですから、68超えが目安です。勝ち点68で優勝出来なかったら、それはそれでいいんです。



さて、まずジュビロ、鳥栖、名古屋の3チームの話になりますが、これらのチームは現在、勝ち点38です。勝ち点68に達するには、あと勝ち点30が必要です。勝ち点30を取るには、残り試合を全勝する必要があります。


さて、これらのチームが10試合連続で勝つ確率なんですが・・・・残念な話ですが、0.1%以下です。計算上、ジュビロが0.1%、鳥栖と名古屋は、ほぼ0%です。


というわけで、この3チーム以下は、ほぼ可能性がありません。また、これら3チームも、上のチームが盛大にコケない限り、優勝はできません。鳥栖、名古屋、磐田に関しては、上位のチームが自滅してくれる事を祈るのみです。


さて、次に、勝ち点45の首位仙台、勝ち点44の広島、勝ち点42の浦和の可能性について見てみましょう。


まずは仙台。仙台の勝利期待値は0.59でして、リーグトップとなっています。勝利期待値0.59のチームが10試合で、どのくらい勝てるか、その確率は2項分布を使うと、



こうなります。(二項分布の確率計算から拝借しました。)全勝できれば、仙台は自動優勝ですが、その確率は1%です。


ただし。


仙台というチームには、ちょっとした特殊事情がありまして、やってるサッカーの関係上、夏に弱く、春秋に強くなるチームです。これは今年もそうでして、夏と春の時期で、チームのスタッツにかなりの開きがあります。


恐ろしい話ですが、春仙台に関しては、勝利の期待値が0.75まで跳ね上がります。春仙台に関しては、どのくらい圧倒的かというと、




10試合で8勝以上できる可能性が53%という超鬼畜なチームに変貌します。なんで、涼しくなってきて、仙台が春先の状態にもどった場合、仙台がぶっちぎりで優勝しても僕は驚きません。



次に広島です。このチームは現在、勝ち点44。勝利期待値も0.56ですから、仙台とほぼ変わりません。ですから、ここも優勝の本命です。仙台が秋モードに突入して、スーパーサイヤ人にならない限り、優勝争いは、仙台と広島の間で争われることになるかと。



で、現在、3位で勝ち点42の浦和なんですけど、これ、優勝の可能性は残ってますが、確率的には一番、可能性が低いです。浦和の勝利期待値なんですが、0.5でして、これ、仙台や広島と比較すると、ちと低めの数値なんです。数%の違いですけど、これ10試合やるとなると、数%の違いが、差になってあらわれます。2項分布でやると、



こうなります。一見すると違いがなさそーに見えますが、仙台が一番確率が高いのが6勝なのに対して、浦和は5勝が最大の山になっています。現在、勝ち点では3ポイント差をつけられていますが、仙台に6ポイント差をつけられていても不思議ではない差があるんです。期待値通りだとすると、24試合終わった時点で、仙台が48ポイントを獲得できるのに対して、浦和は42ポイントです。


ようするに、仙台と浦和だと、自力に差があるんですわ。これは広島もそう。今年のJ1だと、仙台、広島がスタッツ的に、頭一つ抜けてます。なので、10試合やってしまうと、広島、仙台とは差が広がってしまう可能性が高いんです。


しかし、浦和は、仙台との直接対決を残してますし、7勝以上できる確率が17%程度あるので浦和については、諦める必要性はまだ全然ありません。10/20(土)の仙台との直接対決まで、仙台とポイント差を離されなければ可能性は十分あります。


仙台と7%の期待勝率の差は厳しいです。F1の世界ではマシン性能で3%差をつけられたら厳しいとかいう話を聞いた事がありますが、プロの世界では、7%って、相当厳しい差なんです。一回勝負なら、大した差ではないですが、10回勝負となると、明白に差になって表れる可能性が高いです。


ただ、繰り返しますが、一回勝負なら、「たった7%」の差でしかありません。直接対決でなら、仙台に浦和が勝つ可能性は十分あるわけです。なんで、浦和は、直接対決で広島と仙台を叩くことのみです。負けたらそこでシーズン終わりです。


たとえばの話ですけど、勝率0.84のチームと、勝率0.53のチームがリーグ戦で4試合ほど戦ったとします。勝率0.84のチームなんてのはバルサとかレアルレベルのチームです。一方、勝率0.53のチームは、いいチームですが、ビッグクラブより1ランク落ちるくらいのチームです。


ただ、4試合限定であれば、後者も結構いい戦いができるんです。4試合限定なら、リーグ戦で前者と同じくらい勝つか、あるいは前者を上回る勝ち数を稼げる可能性が26%ほど存在します。これが10試合になると4%となり、38試合やると、勝ち数で上回る可能性は、ほとんどありません。実力が反映されるんです。


確率的な話をすると、トーナメントのGLやリーグ戦の序盤5試合くらいは、確率的に波乱というのが常に起こりえますし、そう珍しいことでもないって話です。4〜5試合では、そのチームの真の実力がわかるって事はありません。最低でも10試合はみないと。(リーグ戦序盤はフィジカルコンディションの問題もありますからね)


浦和に関しては、仙台や広島と比べると、勝利期待値が若干低いですが、残り5試合まで食らいつけば、あとは運次第って状況に持ち込めるので、とにかくしぶとくついて行くことです。

地獄の降格レース、降格確率

さて、こっからは個人的にも注目してる降格レースです。J1の歴史上、勝点38で降格したチームはありません。なので38とれば確実に残留です。現在、24節終了時点で、降格ゾーンにあるのは、

33 神戸
32 鹿島、川崎
29 セレッソ大阪
24 ガンバ、新潟、大宮
10 札幌


になります。


さて、ここで、チームごとの期待勝率ですが、神戸0.29、鹿島0.39、川崎0.34、セレッソ0.34、ガンバ0.36、新潟0.19、大宮0.19となっています。


でもって、神戸、鹿島、川崎は、あと2勝すれば勝ち点38です。これらのチームが、10試合で2勝以上できる確率は、計算すると、神戸84%、鹿島94%、川崎90%となり、ほぼ確実に残留が期待できます。9割方、この3チームはもう逃げ切ったと考えていいです。


一方で、セレッソなんですが、勝ち点38まで、あと3勝必要です。セレッソが残り10試合で、3勝以上できる確率は71%となっており、若干厳しめです。ただ、セレッソに関しては、2勝3分以上でもいいので、残留確率はもうちょい上がります。あと、もう一つ。セレッソは監督を交代させましたが、監督解任後、10試合程度は、チームの調子が上向き、期待されるよりも3ポイントほど多くのポイントが取れるという研究結果もあります。なので、監督解任ボーナスも加わる為、セレッソに関しては、僕は降格はないと思ってます。監督解任ボーナスで3ポイントも下駄もらえるのでね。


さて、最下位の札幌ですが、これは、もう残留不可能です。札幌の勝利期待値は0.07です。残り試合、全勝で40ポイントに到達できますが、確率的にいうと、札幌が全勝できる確率は0.0001%以下です。一方でアレな話ですが、残り試合、全敗する可能性が48%もあるという悲惨な状態です。


つまりは降格レースは大宮、ガンバ、新潟の三者によるレースでござるの巻

というわけで、降格レースは、大宮、ガンバ、新潟の3チームに、ほぼ絞られる訳なんですが、これが熱い戦いになるでしょう。史上空前のデスマッチです。


残留請負人、残留のプロ、J1残留ラインコントローラーと呼ばれる大宮さん、守備だけはJ1上位クラスの新潟、攻撃だけはJ1上位クラスのガンバの三つ巴レースです。


さて、勝利期待値になりますが、大宮と新潟が0.19、ガンバは0.36です。勝ち点は3チームとも一緒ですが、ガンバは地力が違います。なので、ガンバが優位か?って話になるんですが、これがそーでもなくてねー・・・・。


大宮と新潟については、勝利期待値が0.19ですから、10試合で、4勝以上できる確率は10%ほどしかありません。4勝しても勝ち点36ですから、相当厳しい。


一方で、ガンバなんですけどね。期待値だけは高くて、0.36ですから、4勝以上できる確率が50%あります。だから、確率の話だけするなら、ガンバが圧倒的に有利なんです。笑えるほど有利です。


ただね・・・・ガンバさんって、異常に被シュート決定率が高いんです。


先日の鳥栖戦、知ってびっくり玉手箱だったんですけど、シュート8本で4点取られてます。最初、シュート5本で4点取られたと聞いていたので、「そんな馬鹿な!!確率的にシュート5本で4点はありえない!!」とか思ってたんですが、あとでヤフーでチェックしたら、8本で4点だったので、安心しました。


ガンバの被シュート決定率は20%なので、シュート8本で4点取られる確率が5%ほどあります。まぁ、これだけあるなら、そういう日もあるかな、という感じなんですけどね。


ちょっとガンバさんの話になるんですけど

でね、ガンバさんが、期待値通りに勝てるか不安って話なんですけどもね。。。。


なんで不安かっていうと、今年のガンバの特徴なんですけど、被シュート決定率は異常に高いって所です。現在、リーグワーストの20%で、こんな数字、みたことありません。


参考までにですけど、リーグ戦3勝という、ぶっちぎりワースト成績で降格した湘南ベルマーレの2010年の話ですが、82失点、被シュート575本、被シュート決定率0.14となってます。


ガンバさんは、ベルマーレと違って、被シュートが多くて失点しまくってる訳じゃないんです。被シュートの本数はリーグ平均より少ないくらいです。圧倒的なのが、被シュート決定率で、20%という驚きの成績です。


で、その結果として起こるのが、大量失点です。今年のガンバの成績からいって、10試合やった場合には、

  • 10試合でガンバが3失点する試合数の出現確率

1試合25%
2試合30%
3試合21%
4試合10%
5試合3%
6試合1%

  • 10試合でガンバが4失点する試合数の出現確率

1試合35%
2試合28%
3試合13%
4試合4%
5試合1%



となります。「く、狂ってる・・・」と思われるかもしれませんが、確率計算すると、こうなるんです。残り10試合で、ガンバは、3失点する試合が一試合以上起こる確率は91%、4失点以上する試合が一試合以上起こる確率が80%あります。


で、ガンバさんの試合相手なんですけど、


新潟H
浦和A
鹿島H
仙台A
川崎A
広島H
柏A
清水A
F東京H
磐田A


となっております。


得点期待値から考えて、新潟が3点以上とる確率は2%程なので、次のホームの試合で、ガンバが3失点というのは、まずあり得ません。問題なのは、ホームで、鹿島と広島相手の試合が残ってる事です。広島は、3点以上とる期待値を27%持ち、鹿島は14%あります。


何がやばいって、降格争いの最中にホームで3失点、4失点なんて試合やったら、サポーターが暴動起こしかねません。流石にキレるでしょ、という話で。


しかも、今年のガンバなんですけどね、ホームアウェー別で、得失点みていくと


ガンバ大阪(H)30得点 29失点
ガンバ大阪 (A)16得点 21失点


となっており、ホームのほうが失点が多い。要するにですけど、ホームでやっても、失点が少なくなるなんて事はない・・・・


で、ガンバのフロントにおかれましては、ホームで大敗してサポーターが怒りの居残りをする可能性が高いわけですよ。この時期に大敗したら、そりゃサポーター怒ります。残留争いやってる最中に、3〜4失点の試合なんてやってごらんなさい。サポは切れます。バス囲み、社長のつるし上げが高確率で発生しますわ。降格争いするようなクラブじゃないし、そんなクラブが降格争いして、しかもホームで大敗したら、サポーター怒りますよ。


というわけで、ガンバさんのフロントにおかれましては、ここからは、ホームで大敗したら入場料払い戻しとかにしたほうがいいじゃないかなと。アーセナルじゃないですが、その位やらないと駄目ですわ。


さて、まとめに入りますが

さて、長々と書いて参りました。今日やったのは数字遊びなんで、あくまで僕の数字遊びとして捉えてください。この時期になると、こういうことをやりたくなるのです。昨日もサッカー見ながら、表計算ソフトで遊んでました。


あと、数字遊びしてて思ったのですが、守備に関しては、大宮、ガンバ、札幌をのぞけば、「1〜2点取られる確率」がどこも51〜53%くらいあります。守備の良いチームと悪いチームの差は、「0点に抑えられる確率」と「3失点以上する確率」でして、守備のいいチームほど、0点の試合が多く、大量失点しません。


一方で、大宮、ガンバ、札幌は、0点に抑える確率が低く、3失点以上する可能性が馬鹿高いという事が言えます。


攻撃も同じで、「1〜2点取れる確率」ってのは、J1のチームでそう差がありません。差があるのは、「0点に終わる確率」と「3点以上取れる確率」でした。



まあ、今日はこんな所で。


それでは皆様、ごきげんよう。

おまけに日本代表のでぇた

これは蛇足ですが、もうすぐ代表戦あるので、それのデータをちろりと。

日本代表 シュート数 得点 被シュート 失点
ベネズエラ 22 1 10 1
オーストラリア戦 14 1 12 1
ヨルダン 18 6 6 0
オマーン 17 3 1 0
アゼルバイジャン 19 2 6 0
ウズベキスタン 6 0 10 1
アイスランド 12 3 8 1
北朝鮮 8 0 14 1
タジキスタン 24 4 12 0
タジキスタン 39 8 1 0
ベトナム 12 1 3 0
ウズベキスタン 10 1 11 1
北朝鮮 20 1 5 0
韓国 23 3 20 0
チェコ 11 0 6 0
ペルー 5 0 3 0
オージー(アジアカップ 10 1 20 0
韓国(AC 16 2 19 2
カタールAC 11 3 14 2
サウジAC 11 5 9 0
シリアAC 14 2 11 1
ヨルダンAC 14 1 7 1
平均 15.27 2.18 9.45 0.55
シュート決定率 0.14
被シュート決定率 0.06


となってました。計算した結果、勝利確率は0.74でした。ぶっちぎりにいい数字です。まぁ、試合のサンプルがホームと中立地ばっかなんですけどね。ちなみに、アジア最終予選の突破に必要な勝ち点は13程度だと思われるので、日本は、残り5試合で2勝すればオッケーです。2勝以上できる確率は、計算すると98%なので、ほぼもらったようなモンです。


なんで、W杯最終予選は、気楽に見てて良さそうです。一番きびしいオージーアウェーも終わったしね。