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2012年J2残り10試合、優勝の行方、そしてGKは大切って話

皆さん、こんにちは。本日は、要望を頂いたのでJ2バージョンでお送りします。元々、J2サポなので、こっちは毎節ごとにやってるので、要望頂ければ、いつでも出来るのです。


さて、J2の昇格争いは、まさに佳境。しかも、今年は3〜6位でのプレーオフ開催があるので、6位以内に入ることができれば、どのクラブにもチャンスがあります。なので、昇格できるかどうかは、6位以内に入れるかどうかです。


さて、まずは表計算ソフトで作った奴から入りましょう。

J2各クラブの勝率の期待値についての計算

この項目は、数字に興味の無い人は読み飛ばしてくださって結構です。


さて、前回とおなじく、まずは各クラブの勝利期待値を計算します。元になるデータは毎節ごとに「試合記録:2012年」で公開されているものを使います。


計算方法は、前回と同じです。各クラブごとのシュート数、得点数、被シュート数、失点数から、平均シュート数、平均被シュート数、シュート決定率、被シュート決定率を割り出して、それを2項分布にかけて勝利期待値を割り出します。


シュート数とシュート決定率を使うのは、サンプル数が多いからです。この時期だと、大体、300前後のサンプルがあるので、そこそこ正確な値が出るからです。勝利数を試合数で割っても、勝利期待値は割り出せますが、いかんせん、サッカーの試合数は少なすぎてサンプルとしては微妙です。そういうわけで、ずっとサンプル数が多いシュート数使うわけです。


で、まずは、表計算ソフトに数値をいれていくわけですが、

チーム名 失点数 被シュート数 被シュート決定率 1試合あたりの被シュート数の平均
山形 32 312 0.1 10
水戸 36 340 0.11 11
栃木 32 335 0.1 10
草津 30 340 0.09 11
千葉 21 278 0.08 9
東京V 35 306 0.11 10
町田 47 329 0.14 10
横浜FC 38 359 0.11 11
湘南 32 326 0.1 10
甲府 25 261 0.1 8
松本 34 358 0.09 11
富山 47 357 0.13 11
岐阜 42 288 0.15 9
京都 34 226 0.15 7
鳥取 64 383 0.17 12
岡山 27 347 0.08 11
徳島 33 304 0.11 10
愛媛 37 287 0.13 9
福岡 51 343 0.15 11
北九州 36 334 0.11 10
熊本 38 335 0.11 10
大分 32 341 0.09 11
チーム名 得点数 シュート数 シュート決定率 シュート数の平均(32節時点)
山形 46 413 0.11 13
水戸 35 303 0.12 9
栃木 39 283 0.14 9
草津 26 274 0.09 9
千葉 46 397 0.12 12
東京V 51 361 0.14 11
町田 23 284 0.08 9
横浜FC 47 291 0.16 9
湘南 51 343 0.15 11
甲府 46 353 0.13 11
松本 28 339 0.08 11
富山 26 295 0.09 9
岐阜 18 277 0.06 9
京都 44 355 0.12 11
鳥取 23 271 0.08 8
岡山 29 309 0.09 10
徳島 33 278 0.12 9
愛媛 36 331 0.11 10
福岡 44 339 0.13 11
北九州 38 349 0.11 11
熊本 28 344 0.08 11
大分 46 300 0.15 9
チーム名 0点に抑えられる確率 1点取られる確率 2点取られる確率 3点取られる確率 4点以上取られる確率
山形 0.35 0.39 0.19 0.06 0.01
水戸 0.28 0.38 0.23 0.09 0.02
栃木 0.35 0.39 0.19 0.06 0.01
草津 0.35 0.39 0.19 0.06 0.01
千葉 0.47 0.37 0.13 0.03 0
東京V 0.31 0.39 0.21 0.07 0.02
町田 0.22 0.36 0.26 0.11 0.05
横浜FC 0.28 0.38 0.23 0.09 0.02
湘南 0.35 0.39 0.19 0.06 0.01
甲府 0.43 0.38 0.15 0.03 0.01
松本 0.35 0.39 0.19 0.06 0.01
富山 0.22 0.36 0.27 0.12 0.03
岐阜 0.23 0.37 0.26 0.11 0.03
京都 0.32 0.4 0.21 0.06 0.01
鳥取 0.11 0.26 0.3 0.2 0.13
岡山 0.4 0.38 0.17 0.04 0.01
徳島 0.31 0.39 0.21 0.07 0.02
愛媛 0.29 0.38 0.23 0.08 0.02
福岡 0.17 0.32 0.29 0.15 0.07
北九州 0.31 0.39 0.21 0.07 0.02
熊本 0.31 0.39 0.21 0.07 0.02
大分 0.35 0.39 0.19 0.06 0.01
チーム名 0点に終わる確率 1得点で終わる確率 2点で終わる確率 3点取れる確率 4点以上とれる確率
山形 0.22 0.35 0.26 0.12 0.05
水戸 0.32 0.39 0.21 0.07 0.01
栃木 0.26 0.38 0.25 0.09 0.02
草津 0.43 0.38 0.15 0.03 0.01
千葉 0.22 0.35 0.26 0.12 0.05
東京V 0.19 0.34 0.28 0.14 0.05
町田 0.47 0.37 0.13 0.03 0
横浜FC 0.21 0.36 0.27 0.12 0.04
湘南 0.17 0.32 0.29 0.15 0.07
甲府 0.22 0.36 0.27 0.12 0.03
松本 0.4 0.38 0.17 0.04 0.01
富山 0.43 0.38 0.15 0.03 0.01
岐阜 0.57 0.33 0.08 0.01 0.01
京都 0.25 0.37 0.25 0.1 0.03
鳥取 0.51 0.36 0.11 0.02 0
岡山 0.39 0.39 0.17 0.05 0
徳島 0.32 0.39 0.21 0.07 0.01
愛媛 0.31 0.39 0.21 0.07 0.02
福岡 0.22 0.36 0.27 0.12 0.03
北九州 0.28 0.38 0.23 0.09 0.02
熊本 0.4 0.38 0.17 0.04 0.01
大分 0.23 0.37 0.26 0.11 0.03


これで、点数別の期待値がでたので、次にスコアごとの期待値を出していきます。


チーム名 0-0 1-1確率 2−2確率 3-3確率
山形 0.077 0.1365 0.0494 0.0072
水戸 0.0896 0.1482 0.0483 0.0063
栃木 0.091 0.1482 0.0475 0.0054
草津 0.1505 0.1482 0.0285 0.0018
千葉 0.1034 0.1295 0.0338 0.0036
東京V 0.0589 0.1326 0.0588 0.0098
町田 0.1034 0.1332 0.0338 0.0033
横浜FC 0.0588 0.1368 0.0621 0.0108
湘南 0.0595 0.1248 0.0551 0.009
甲府 0.0946 0.1368 0.0405 0.0036
松本 0.14 0.1482 0.0323 0.0024
富山 0.0946 0.1368 0.0405 0.0036
岐阜 0.1311 0.1221 0.0208 0.0011
京都 0.08 0.148 0.0525 0.006
鳥取 0.0561 0.0936 0.033 0.004
岡山 0.156 0.1482 0.0289 0.002
徳島 0.0992 0.1521 0.0441 0.0049
愛媛 0.0899 0.1482 0.0483 0.0056
福岡 0.0374 0.1152 0.0783 0.018
北九州 0.0868 0.1482 0.0483 0.0063
熊本 0.124 0.1482 0.0357 0.0028
大分 0.0805 0.1443 0.0494 0.0066
チーム名 1−0勝利 2−0勝利 2−1勝利 3−0勝利 3-1勝利 3−2勝利 4over−0勝利 4over−1勝利 4over−2勝利 4over-3勝利
山形 0.1225 0.091 0.1014 0.042 0.0468 0.0228 0.014 0.0156 0.0076 0.0024
水戸 0.1092 0.0588 0.0798 0.0196 0.0266 0.0161 0.0028 0.0038 0.0023 0.0009
栃木 0.133 0.0875 0.0975 0.0315 0.0351 0.0171 0.007 0.0078 0.0038 0.0012
草津 0.133 0.0525 0.0585 0.0105 0.0117 0.0057 0.0035 0.0039 0.0019 0.0006
千葉 0.1645 0.1222 0.0962 0.0564 0.0444 0.0156 0.0188 0.0148 0.0052 0.0012
東京V 0.1054 0.0868 0.1092 0.0434 0.0546 0.0294 0.0124 0.0156 0.0084 0.0028
町田 0.0814 0.0286 0.0468 0.0066 0.0108 0.0078 0 0 0 0
横浜FC 0.1008 0.0756 0.1026 0.0336 0.0456 0.0276 0.0084 0.0114 0.0069 0.0027
湘南 0.112 0.1015 0.1131 0.0525 0.0585 0.0285 0.0175 0.0195 0.0095 0.003
甲府 0.1548 0.1161 0.1026 0.0516 0.0456 0.018 0.0172 0.0152 0.006 0.0012
松本 0.133 0.0595 0.0663 0.014 0.0156 0.0076 0.0035 0.0039 0.0019 0.0006
富山 0.0836 0.033 0.054 0.0066 0.0108 0.0081 0.0022 0.0036 0.0027 0.0012
岐阜 0.0759 0.0184 0.0296 0.0023 0.0037 0.0026 0 0 0 0
京都 0.1184 0.08 0.1 0.032 0.04 0.021 0.0096 0.012 0.0063 0.0018
鳥取 0.0396 0.0121 0.0286 0.0022 0.0052 0.006 0 0 0 0
岡山 0.156 0.068 0.0646 0.02 0.019 0.0085 0.004 0.0038 0.0017 0.0004
徳島 0.1209 0.0651 0.0819 0.0217 0.0273 0.0147 0.0031 0.0039 0.0021 0.0007
愛媛 0.1131 0.0609 0.0798 0.0203 0.0266 0.0161 0.0058 0.0076 0.0046 0.0016
福岡 0.0612 0.0459 0.0864 0.0204 0.0384 0.0348 0.0068 0.0128 0.0116 0.006
北九州 0.1178 0.0713 0.0897 0.0279 0.0351 0.0189 0.0062 0.0078 0.0042 0.0014
熊本 0.1178 0.0527 0.0663 0.0124 0.0156 0.0084 0.0031 0.0039 0.0021 0.0007
大分 0.1295 0.091 0.1014 0.0385 0.0429 0.0209 0.0105 0.0117 0.0057 0.0018

これで下準備終了です。ここでもそうですが、双方のチームが4点以上取る可能性は、1%未満ですので、表からは削除しました。




2012年J2におけるドロー確率と勝率の期待値

さて、上記の表が出来たら、次は、ドロー確率と勝利確率を求める事が可能になります。


チーム名 ドロー確率(32試合) ドロー数の期待値 実際のドロー数
山形 0.27 8.64 11 2.36
水戸 0.29 9.28 7 -2.28
栃木 0.29 9.28 7 -2.28
草津 0.33 10.56 10 -0.56
千葉 0.27 8.64 6 -2.64
東京V 0.26 8.32 2 -6.32
町田 0.27 8.64 8 -0.64
横浜FC 0.27 8.64 5 -3.64
湘南 0.25 8 12 4
甲府 0.28 8.96 10 1.04
松本 0.32 10.24 11 0.76
富山 0.28 8.96 10 1.04
岐阜 0.28 8.96 11 2.04
京都 0.29 9.28 4 -5.28
鳥取 0.19 6.08 3 -3.08
岡山 0.34 10.88 12 1.12
徳島 0.3 9.6 9 -0.6
愛媛 0.29 9.28 10 0.72
福岡 0.25 8 10 2
北九州 0.29 9.28 7 -2.28
熊本 0.31 9.92 10 0.08
大分 0.28 8.96 7 -1.96
チーム名 勝利確率 32試合での期待値 実際の勝利数
山形 0.47 15.04 15 -0.04
水戸 0.32 10.24 12 1.76
栃木 0.42 13.44 15 1.56
草津 0.28 8.96 10 1.04
千葉 0.54 17.28 17 -0.28
東京V 0.47 15.04 17 1.96
町田 0.18 5.76 5 -0.76
横浜FC 0.42 13.44 15 1.56
湘南 0.52 16.64 16 -0.64
甲府 0.53 16.96 18 1.04
松本 0.31 9.92 10 0.08
富山 0.21 6.72 4 -2.72
岐阜 0.13 4.16 5 0.84
京都 0.42 13.44 17 3.56
鳥取 0.09 2.88 7 4.12
岡山 0.35 11.2 12 0.8
徳島 0.34 10.88 11 0.12
愛媛 0.34 10.88 8 -2.88
福岡 0.32 10.24 9 -1.24
北九州 0.38 12.16 13 0.84
熊本 0.28 8.96 9 0.04
大分 0.45 14.4 16 1.6


さて、今年のJ2ではこうなりました。さて、ですが、J1の時と違うのは、J1のチームは全チーム、予測の範囲内だったんですけど、J2の場合、1チーム、予想外の事が起きました。つまり、東京Vです。


何が予想外って、東京Vのドローの回数です。ドローの期待値が0.26のチームが、32試合やって、ドローが二回の可能性って、250分の1なんです。


まあ、もの凄く運が良ければ、そういう事もありますが、250分の1の出来事が起きたってのは、ちょっと信じがたくて。計算間違いしたかと思って、確認しなおしたんですが、どうも、そうでもないらしい。


鳥取もかなり外れていますが、勝利期待値が0.09のチームが32試合で7勝する可能性は1.5%ほどあって、運が良ければ、そーゆー事もあるかな、という感じなのですが、流石に1/250ってのは・・・


ちなみに、42試合やって、ドロー期待値0.26のチームが、2引き分けで終わる可能性は、0.03%です。3引き分けだと、1.6%になります。


ただし、もともと、東京Vの場合、終盤76分過ぎの得点が17点、失点が12点となってるので、ドローになるくらいなら、負け覚悟のギャンブルをしまくってるのかもしれません。76分すぎで同点の場合、東京Vは、リスク覚悟の猛攻をかけてくる傾向がある、そんな所かもしれません。実際、そんな沢山、ヴェルディの試合みてないのでわからんのですが。


ドローに関しては、チームがその気になれば、数を減らせます。終盤、同点の場合にはリスク覚悟の徹底攻撃をかければいい訳ですから。その場合、勝ちと負けが増えると思います。長い目でみれば、そのほうがポイント多くなるかもしれませんが、ぶっちゃけ、運次第だと思います。そーゆーの。


優勝できる可能性が残っているチームは?

さて、こっからが問題です。今年はプレーオフがあるので、6位まで可能性があります。あらかじめいっておきますが、プレーオフになったら、後は、はっきりいって運です。運次第です。短期決戦(1〜4試合)なら、チェルシーがバルサに勝てるのと同じで、勝率で3割劣っていても、引き分け、もしくは勝利の可能性が20〜40%あります。引き分けに持ち込めれば、後はPK戦ですし、これは宝くじと一緒です。


運です。はっきりいって、サッカーのプレーオフは運です。引き分けたらPK戦なんですから、運ゲーすぎます。ちなみに、PK戦は、先行が6割勝ちます。PKはコイントスに勝てるかどうかでかなり決まる糞ゲーです。運ですわー。


プレーオフも含めると、昇格に関しては、可能性が残っているチームが多すぎるので、現在は、優勝の確率に的を絞ります。J2優勝の場合、今年も、「試合数*2」で勝ち点84以上取ったチームでしょう。なんで、勝ち点84を取れる可能性があるチームを調べます。



さて、現在のJ2における勝利期待値を高い順に並べると、

チーム名 勝利確率
千葉 0.55
湘南 0.54
甲府 0.52
山形 0.48
東京V 0.48
大分 0.45
横浜FC 0.43
栃木 0.42
京都 0.42
北九州 0.38
岡山 0.34
徳島 0.34
愛媛 0.34
水戸 0.32
福岡 0.32
松本 0.31
草津 0.28
熊本 0.28
富山 0.21
町田 0.18
岐阜 0.14
鳥取 0.09


こーなります。勝利期待値では、千葉の0.55が最高です。


まあ、ぶっちゃけていうと、今年のJ2だと、千葉が一番強いです。メンツ的にみてもズバ抜けてます。スタメンとか、「何これJ1?」ってレベルだし、得失点差も抜群です。得失点差、現在J2最高の+25です。失点はリーグ最小の21、得点は46で、これも相当いい数字です。


なのに、J2下位の岐阜や町田に、今年負けてるんですよ。ホント、よくわからんチームです。ジェフとベルマーレのメンツ見比べて、ベルマーレがリーグ戦で勝てると思う人、まずいないと思いますよ。ぶっちぎっていてもおかしくないメンツなんですが、今年もなんでか自滅してます。ジェフのお家芸というか、ジェフについては、現在、3位なのは、実力というより、自滅です。一位になってないとおかしいメンツです。といっても、確率的な話をすると、ベルマーレや甲府にまくられる可能性はあるわけで、単に運悪かっただけかもしれませんけどね。


話が脇にそれたんで、元に戻しますが、優勝に必要な勝ち点は、試合数*2で、84となります。勝ち点84稼いで、自動昇格圏である2位以上になれなかったら、それはそれでいいのです。仕方ないです。


で、現在の上位集団だと、勝ち点84まで、大分と京都が29,山形が28、ジェフが27,ベルマーレが24,甲府が20となります。


大分と京都は、残り試合、全勝しないと勝ち点84まで届きません。これ、確率的には1%未満です。山形もそうですが、勝ち点84まで全勝もしくは9勝1分が必要なので、確率的に1%未満です。


というわけで、大分、京都、山形は、勝ち点84に関しては、ほぼ可能性がありません。


さて、ジェフですが、ここは勝利期待値が0.55と大きい為、可能性があります。ちと、2項分布で計算したのを乗せますが

ジェフの勝ち数 勝利確率
0 0.0003
1 0.0042
2 0.0229
3 0.0746
4 0.1596
5 0.234
6 0.2384
7 0.1665
8 0.0763
9 0.0207
10 0.0025


ジェフについては、残り10試合で、9勝以上できる可能性が2%くらい残ってます。また、ベルマーレとの直接対決も残ってますから、ベルマーレとの直接対決が、今シーズン最大の山場になります。ジェフは、もう優勝のためには負けられません。引き分けも許されません。あとは、とにかく勝つのみです。



次がベルマーレです。ベルマーレが残り10試合で、何勝できるか、それを勝ち数ごとに計算すると、以下のようになります。

湘南の勝ち数 勝利確率
0 0.0004
1 0.005
2 0.0263
3 0.0824
4 0.1692
5 0.2383
6 0.2331
7 0.1564
8 0.0688
9 0.018
10 0.0021


ベルマーレが勝ち点84に達するには、7勝3分もしくは8勝以上が必要になります。これ、計算すると、大体10%ほどです。なので、ベルマーレが勝ち点84を取れる可能性は、現時点では10%ほどです。ベルマーレについては、甲府、千葉との直接対決が残っている為、ここで勝てるかどうかですね。特に、次の甲府アウェーで、優勝できるかどうかが決まると言っても過言じゃありません。



さて、最後が甲府です。現在、勝ち点64で首位です。勝ち点84に一番近いチームです。勝ち点20稼げばいいので、6勝2分1敗か、7勝以上でokです。で、勝ち数ごとの計算をすると、

甲府の勝ち数 勝利確率
0 0.0006
1 0.007
2 0.0343
3 0.0991
4 0.1878
5 0.2441
6 0.2204
7 0.1364
8 0.0554
9 0.0133
10 0.0014


こうなります。さて、甲府が84ポイント取れる確率ですが、ここが一番大きく25%ほどです。


という訳なので、優勝争いの本命は、現時点では、甲府ですね。まあ、あまり面白い話ではありませんが、84ポイント取れそうなのは甲府くらいなんです。とにかく本命は甲府です。



ちなみに、JFL降格レースについては、あまりに悲惨すぎるので、触れるのは止めておきます。。。。てか、JFL降格とか、クラブ存続に関わるから、勘弁してほしい・・・



J1で通用するかチーム、通用しないチーム。それからGKは大切だよという話

で、脇道にはいりますが、この話。そろそろ、J1昇格が現実味を帯びてきたベルマーレサポとしては、J1昇格時の補強ポイントを妄想しはじめてます。


なんですが、今年のJ2の特徴に、J1で即通用するチームはいないってのが上げられます。2010年の柏(2011年昇格後、即優勝)の計算してみたんですが、勝利期待値は0.71でした。鬼です。普通じゃありません。


大体の目安ですけど、J2のチームで、J1でも通用するチームってのは、1シーズンで得失点差+40くらいのチームである事が条件のようです。最近だと、FC東京の+45、柏の+47、セレッソの+47、仙台の+49と、J1残留に成功したチームはJ2で、得失点差+40超えのチームばかりです。J2昇格も大変ですけど、J1定着するためには、こんだけ圧倒的なチーム作らないと、昇格即降格の憂き目にあいます。


去年であれば、サガン鳥栖が+34でしたので、正直、どっちに転ぶかわからない状態でしたが、今年、大健闘を見せております。というか、FC東京より上の順位とか凄いです。マジありえね。


で、もう一つの昇格チームであるコンサドーレ札幌なんですが・・・現在、悲惨な状態です。ただね、コンサに関しては、J2昇格の原動力になったCBの山下がセレッソに帰ってしまったし、札幌のワンマンアーミー、GKイ・ホスンがアキレス健断裂しちまったのが、何より痛かった。


ちと、GKイ・ホスンの話をしましょう。彼、2011年、J2最高のGKでした。


どのくらい凄かったかというと、2011年の札幌の話になるんですけど、2011年、札幌は守備がJ2基準でもウ○コでした。 38試合で、被シュート数481本、平均被シュート本数12.6というのは、J2基準でもウ○コです。そんなチームが、年間失点数32なんて数字を残せた原因が、GKイ・ホスンなんです。


2011札幌の被シュート決定率0.0665という脅威の数字は、彼の活躍無しにはありえない数字でした。てかね、481本シュート打たれて、32失点とかありえないでしょという話で。


でね、今年の札幌なんですけど、相変わらず、イ・ホスンは凄かったです。J1でも、相変わらず、札幌のワンマンアーミーでした。


何がどう凄いっていうと、札幌さん、リーグ開幕から、5/16のヤマザキナビスコカップ大宮戦までに、リーグ戦カップ戦合わせての14試合で230本シュート打たれてます。平均被シュート本数16本です。もう雨あられとシュートがゴールに飛んでくるわけですよ。


ところがね、イ・ホスンは頑張った。たった一人で頑張った。札幌のワンマンアーミーは、230本シュート打たれて、22ゴールしか許していません。被シュート決定率0.095です。ガンバが被シュート決定率0.21なんて、目もくらむような成績を残している事を考えれば、彼がどんだけ頑張ったか、よくわかるでしょう。


ぶっちゃけ、ガンバも札幌も守備はトイレットペーパーみたいなモンです。


でもね、243本シュート打たれて50失点するキーパーもいれば、242本で36失点するキーパーもいるし、230本打たれて22失点しかしないキーパーもいるわけです。ゴールキーパーって大切ですよ。



でね、5/16のヤマザキナビスコカップ大宮戦で、イ・ホスンがアキレス健断裂の重傷で離脱してから、札幌に何が起こったか?それは皆さん、ご存じの通り。


5/19、Jリーグ公式戦、鹿島スタジアムにて、惨劇が起こります。「鹿島7-0札幌」です。 もともと、札幌の守備戦術はイ・ホスンだった訳です。その選手が離脱したらどーなるか。明白ですよね。1試合で平均16本のシュートを打たれるチームが、J1でもどうにか、ロースコアゲームに持ち込めていたのは、イ・ホスンのおかげなんです。その彼がいなくなったら、どーなるか。


イ・ホスンがいた11節までの、札幌の失点数は18です。その後、どうなったか?11〜24節までの失点数は43です。13試合で43失点。GK変わっただけですけど、ここまで変わります。


イ・ホスンがいた時の札幌→一試合平均1.6失点
イ・ホスン離脱後の札幌→一試合平均3.3失点


ちなみに、離脱前も離脱後も、札幌は、一試合平均16本シュート打たれております。GKは大切です。いいGKは大切にしましょう。また、GKって、以外と安く手に入ります。「グローブをはめたメッシ」こと、現在最高のGKであるノイアーの移籍金でも1800万ユーロなんですわ。世界最高のストライカーの移籍金が3000万〜5000万ユーロであることを考えると、GKって本当に格安です。


J1のチームは、年間平均で370本前後シュートを打たれます。J1の平均的な被シュート決定率が0.126ですから、年間47点くらいは覚悟しないといけません。ただ、いいGKがいれば、被シュート決定率が0.1くらいまで落ちるので、年間37点くらいで耐えられるわけです。この差は大きいです。笑ってしまうほど大きいです。


ぶっちゃけですけど、札幌も、イ・ホスンが怪我してなきゃ、現在38失点くらいで耐えていられた可能性が高い訳ですよ。そしたら、まだ残留の希望だってあったわけです。確率の話をすると、イ・ホスンがいたら、札幌の勝利期待値は0.17まで上がります。10ポイントの上昇です。


今年のJ1見てて思う事ですがね、GKって大切だな、と。磐田は川口いなくなって四苦八苦、ガンバはGKがファンタジスタ、札幌はイ・ホスンが離脱してからボロボロです。


J1昇格したチームは、J2から一番いいGKを全力でリクルートしたほうがいいです。マジで。GK補強は、安くて戦術に関係なく、即効性が高いです。


GKと今年の川崎フロンターレ

あのですね、今年、GK変えて成功したチームが川崎フロンターレなんですけどね。ベルマーレから、西部洋平を取ってます。


まず、2011の川崎のスタッツ載せておきますが、

チーム名 試合 得点 失点 シュート 被シュート シュート決定率 被シュート決定率 平均シュート本数 平均被シュート本数
2011川崎フロンターレ 34 52 53 499 339 0.1 0.16 14.68 9.97


こんな感じでした。


川崎については、相馬さんが監督になって1年目の2011年、被シュート決定率が0.16と、かなり悪い数字でした。なんで、2012年は、GK補強に踏み切ってます。で、結果としてですが、これ、結構当たりました。2012年、フロンターレの被シュート決定率が0.13まで落ちてます。たった3ポイントの差ですけど、年間通してみると、これ、6〜7点の差となって表れます。


もし、川崎が、GK変えず、被シュート決定率0.16のチームだった場合、24節終了時点での勝ち点の期待値は、計算すると25です。つまり、降格ゾーンにいた可能性が高い訳です。



あと、今年、川崎は、途中で監督交代してるんですけど、ちょいとスタッツに興味深い変化が出てるんで、紹介しておきます。


2012川崎フロンターレ
相馬時代リーグ戦 シュート数 得点数 被シュート数 失点数
1 16 1 12 0
2 11 1 10 0
3 15 0 10 1
4 21 1 4 1 浦和戦だがレッド二枚でてる
5 13 0 8 1
6 9 2 8 3
7 20 3 8 2 ここで解任
相馬時代ナビ戦
1 13 1 13 2
2 8 1 5 1
3 12 3 9 1
平均 13.8 1.3 8.7 1.2
シュート決定率 0.09
被シュート決定率 0.138
2012川崎フロンターレ
風間時代リーグ戦 シュート数 得点数 被シュート数 失点数
8 14 1 7 1
9 9 4 16 3
10 14 3 14 2
11 6 0 20 2
12 8 2 13 0
13 11 3 7 2
14 8 1 10 0
15 11 0 9 0
16 13 0 10 1
17 4 0 9 0
18 11 0 11 3
19 13 4 16 1
20 12 2 16 2
21 11 1 4 2
22 11 2 12 2
23 16 0 8 1
24 6 1 13 2
平均 10.47 1.41 11.47 1.41
シュート決定率 0.13 被シュート決定率 0.123

これなんですけどね。


あのですね、相馬フロンターレの特徴なんですが、シュート本数が非常に多く、一方で被シュート本数は少ないってのが上げられます。又、シュート決定率は0.1程度で安定、被シュート決定率は西部だと1.38くらいになります。


一方で、風間フロンターレなんですが、これ、興味深い変化が起きました。まず、シュート本数が減り、一方で、被シュート本数が増えました。代わりに、シュート決定率が3ポイント上がり、被シュート決定率が1ポイントほど落ちました。


相馬フロンターレのサッカーは、シュート本数と被シュート本数は、サンプルが500近くあるんで、結構正確な数字でると思うんですけど、川崎が監督変えずにやっていた場合、

相馬さんの攻撃で34試合戦った場合の得点数 49.2
相馬さんの守備で34試合戦った場合の失点数 40.8


34試合で、こんな感じです。これ、期待値なんで誤差がつきますけどね。



で、次が風間さんなんですが、まだサンプル数が160しかないんですけど、計算すると

風間さんの攻撃で34試合戦った場合の得点数 46.3
風間さんの守備で34試合戦った場合の失点数 47.9


こうなります。34試合での期待値です。



ぶっちゃけ、現状だと、攻撃に関しては、風間さんでも相馬さんでも、34試合戦っての得点期待値にそんな差はありません。相馬さんのサッカーはシュートは多いけど、決定力が低いし、風間さんのサッカーだと、決定力は高いけどシュートが少ない。なので、結果はそんな変わらないのです。


一方で、守備はちょっと差がでてます。風間フロンターレになってから、被シュートが増えてるんですね。で、被シュート決定率は若干さがったけども、被シュートの増加の効果のほうが、効果がでかくて、失点数を増やす結果になってます。



まあ、風間さんのサッカーについては、キャンプ無しで入ったので、来年も見てみないと何ともいえないんですが。来年、もっと劇的な変化が生まれるかもしれません。筑波では結果だした人ですからね。


とりあえず、今期のフロンターレについては、監督交代の効果は、スタッツでは見て取れますけど、順位については、正直、どっちがやってても、そんな変化はなかったかなと。若干、相馬さんが続けてたほうが良かった可能性もありますが。


一方で、明らかに効果があったのは、GKの交代で、西部に代えて良かったね、という感じです。被シュート決定率は相馬時代、風間時代のいずれでも、昨年より改善してますからね。


最後はGKの話になっちまいましたが、GKは大切ですよ、いいGKは大切にしましょう、という話をしたかったのです。



それでは皆様、ごきげんよう。