サッカーのマッチレポートなどを中心に。その他サッカーのうんちく系ブログ。

サッカーにおいて最近、問題になっている事について

さて、みなさん、こんにちは。本日は、最近、サッカーの世界で、ピッチ外で色々起こっているので、それについて簡単に箇条書きしときます。コメントで質問も頂いたので、それに対するレスも兼ねてます。


色々ありますが、サッカーだけでなくプロスポーツの世界では、八百長、薬物、審判買収が、常に大きな問題でして、それにどう向き合っていくのかってのは、そのスポーツの根幹に関わってくる問題であったりします。


サッカーとルール改正、オフサイド

サッカーの競技規則の改定を協議する国際サッカー評議会(IFAB)が来月の会議でオフサイドのルール解釈の変更を検討すると4日、AP通信が伝えた。

 焦点になっているのは競技規則で「オフサイドの位置にいることで利益を得る」という条文の解釈。国際サッカー連盟(FIFA)審判委員会の提案は、たとえオフサイドの位置にいても、相手選手からのバックパスなどを受けた場合は反則にならないと明確化するよう求めた。

 ロイター通信によると、相手チームの決定的な得点機会を反則で防いだ選手への罰則軽減や、すでに欧州サッカー連盟(UEFA)が導入しているゴール脇に追加審判員を置く制度についても協議する。


オフサイドの解釈変更を検討へ

これ、先日、ニュースになったんですけど、これについて、まとめておきます。


サッカーで一番面倒なルールがオフサイドなんですが、「ボールが味方競技者によって触れられるかプレーされた瞬間にオフサイドポジションにいる競技者は、次のいずれかによって積極的にプレーにかかわっていると主審が判断した場合にのみ罰せられる」ってルールです。「日本サッカー協会競技規則 第11条オフサイド」からですが、ここでのポイントは、「ボールが味方競技者によって触れられるかプレーされた瞬間」って所です。


これ、現行のルールでも相手のバックパスをオフサイドポジションにいるFWがカットして、そのままゴールしてもオフサイドになりません。


なんでかっていうと、オフサイドってのは、あくまで「ボールが味方競技者によって触れられるかプレーされた瞬間にオフサイドポジションにいる選手」に対して取られる反則だからで、相手競技者がプレーしたボールには適用されない反則なんです。だから、現在のルール下でも、バックパスをカットしてそのままゴールしてもオフサイドじゃないんです。


ただし、オフサイドのポジションにいて、相手選手に当たって跳ね返ったボールをゴールしたら、これはオフサイドになります。「オフサイドの位置にいることで利益を得る」って項目にひっかかるからです。


このあたりが面倒なトコで、「相手選手からのバックパスなどを受けた場合は反則にならない」ってのは、以前から明確にしたほうがいいって話が出てたんですね。わかりにくかったので。


極希にですけど、試合中に、相手DFがバックパスしたのか、それともDFの足に当たって後ろに跳ね返っただけなのか、審判からみて、よくわからないシチュエーションってのも起こりうるわけです。しかも、それをFWがゴールしちゃう事がある。現状、面倒なのは、これが起きた時なんですね。


それから、もう一つ。「ロイター通信によると、相手チームの決定的な得点機会を反則で防いだ選手への罰則軽減や、すでに欧州サッカー連盟(UEFA)が導入しているゴール脇に追加審判員を置く制度についても協議する」ってのがありますが、これについては、協議されるだけなんで、実際の所、何も決まらないと思います。


こっちは、以前から問題になっている所ですけど、「相手チームの決定的な得点機会阻止」は現在、一発レッドでPKです。しかし、レッド+PKってのは、事実上、試合が決まってしまいます。試合が壊れちゃうんですね。だから、イエロー+PKで十分なんじゃないかって奴です。


もう一つが、ゴール脇の審判の奴です。つーか、これは、国際試合ではゴールラインテクノロジーを入れればいいだけだろとか思いますが、これ、後述しますが、「サッカーとホームアドバンテージ」問題と関わってくる問題ですので、その話の所で扱います。


サッカーと八百長問題

 欧州警察機関(ユーロポール)が4日に公表した八百長問題が欧州チャンピオンズリーグ(CL)などトップレベルの試合にまで波及し、サッカー界を揺るがせている。捜査当局はシンガポールの犯罪組織の関与を指摘し、欧州とアジアをつなぐ違法なサッカー賭博組織のネットワークが浮かび上がった。


 英スカイスポーツは5日、このシンガポールの組織の黒幕としてイタリアの捜査当局が指名手配している「ダン・タン」というアジア系男性の顔写真を報じた。ユーロポールが八百長の疑いがある試合として発表したのは、2008年から11年までに行われた680試合。そのうち380が欧州、残りの300がアジア、アフリカ、中南米などでの試合だった。事件は、欧州にとどまらず世界的に拡大する様相となっている。


 AP通信によると、かつてベルギーでの指導者時代、八百長に関与したとして処分を受けたポール・プット氏は「八百長は常に起きている。事態はより深刻になっている」と証言する。家族を含め犯罪組織から脅迫を受け、試合の操作に加担せざるを得なかった事情を明かした。選手、審判員らへの買収などの実態も一部明らかになった。


背後にアジアの犯罪組織 欧州揺るがす八百長問題


最近、ちょいと話題になりましたが、八百長問題です。これ、最近、アジアの犯罪組織が欧州サッカーで八百長やってるってのは、欧州サッカーに詳しい人なら、たびたび耳にしてる話題だと思います。いやーな話ですが、八百長は、サッカーとは切っても切れない問題でして、海外リーグだと、これは疑いようもなく存在します。八百長は、勝ち点1を分けあうっていう、イタリアあたりでよくあるチーム同士のなれ合いレベルのものから、東欧なんかの大規模なものまで様々ですが、最近、問題になってるのは、アジアのフィクサーが欧州サッカーの結果を操作してるって奴です。「なんでアジア?」と思うかもしれませんが、東南アジアだとサッカーの結果を当てるギャンブルが人気があって、欧州のサッカーの試合結果を操作できれば、大金が転がり込むからです。そんな訳でして、アジアのフィクサー問題をどうするかってのが昨今のサッカーにおける大きな問題だったりします。


あと、暗い話題になるですが、最近、川島、永井、小野が移籍したベルギーリーグや梶山が移籍したギリシャリーグなんですが、汚職で有名なリーグだったりします。ちょっと前に、アジア人フィクサーのイエ・ゼユンが大規模な八百長をベルギーリーグでやってましたが、川島が所属してたリールセSKをイエが八百長させた話も残ってます。つかね、スタンダールとの試合でリールセが、0−7で負けた時、最初に思ったのが、「リールセのDF、試合売っただろ・・・」って奴でしてね・・・まあ、暗い話になりますが、欧州のリーグだと汚職が蔓延しているリーグがありますので、僕は、そういうリーグには日本人には行って欲しくなかったりします。東欧のリーグは特に酷いと聞いています。


最近、サッカーにおける八百長問題で、中国人がレアルの幹部にプレゼント渡してたとか、シンガポールのマフィアをユーロポールが国際手配したなんてニュースが出てますけど、ここ数年ほど、アジアのフィクサーが欧州サッカーの試合結果を操作しているってのが問題視されてまして、よーするにそういう事なんです。


最近、Jリーグが東南アジアとのつながりを強めていますが、東南アジア、東欧のサッカーは八百長が蔓延しているので、提携するときは本当に注意して欲しいです。提携してみたら向こうの幹部がマフィアだったなんて笑えない話が起きかねない。途上国のサッカーリーグって、八百長が起こりやすいんです。選手の給料が低いので、フィクサーが選手を買収しやすいんです。例えばですけど、フィクサーが「お前の村に水道を引いて病院も建ててやるから次の試合を捨てろ」って言われたら、途上国の選手だったら試合は捨てますわ。お金を自分の懐にいれる場合、不名誉だから断る選手がいるでしょうけど、こういう条件なら話が全く別な訳で。


プレミアリーグのサッカー選手の給料が低かった1960〜70年代、プレミアで大規模な八百長スキャンダルが起きた事がありますが、基本的に選手の給料が低い場所では、選手が生活の為に試合を売るって事も頻繁に起こります。こいつはイタリアの二部なんかで、しょちゅう八百長が起こっている原因でもあるんですけどね。


最近は、東欧系のマフィアやアジア系のマフィアが、欧州のビッグリーグの試合にまで八百長を仕組み始めているんじゃないかってのが問題視されてまして、今後の捜査の進展が待たれる所です。東欧だと、マフィアの幹部がクラブの会長やってる所まである始末で手に負えない状況です。



サッカーと薬物


これもコメントしときますが、

2008年にレアル・ソシエダの会長を務めたイニャキ・バディオラ氏が、同クラブがドーピングを行っていたことを証言している。

バディオラ氏はスペイン『アス』とのインタビューに応じ、スペインプロリーグ機構(LFP)のホセ・ルイス・アスティアサラン会長がソシエダ会長に就任した2001年から自身が同職を務めるまで、クラブに謎の出費があったことを明かした。

そして、その出費がエウフェミアーノ・フエンテス医師に支払われたものとも発言。同医師は、スペイン国歌警察によって発足されたドーピング摘発作戦“オペラシオン・プエルト”において、ロードレース界に禁止薬物を提供した首謀者とされた。バディオラ氏は同紙に対して、次のように語った。

「以前のラ・レアルでは、毎年32万443ユーロの会計されていない謎の出費があった。E・フエンテスに対して支払われたものだよ。彼はブラックな薬品をラ・レアルに提供していたんだ」

「(当時の医療スタッフ、アントン・)ゴロシャテギとアスティアサランの行為は奇妙なものだった。アスティアサラン以降3人がラ・レアルの会長となったが、いずれも帳簿に記されていない出費が存在していた」

一方アスティアサラン会長は、LFPを通して声明を発表している。「私の任期の間、医療スタッフが不正な行為を働いたということは認知していない。スタッフは倫理とプロフェッショナル精神でもって仕事に励んでいた」と、バディオラ氏の証言を否定。法的手段に訴える構えも見せている。

元ソシエダ会長、クラブのドーピング違反を証言


これですね。サッカーにおけるドーピングの話題です。これも、今になって始まった問題ではなくて、ぶっちゃけ、1950年代から延々と続く問題の一つです。


ジョナサン・ウィルソンが「サッカー戦術の歴史」で明らかにしてますが、プレッシングの登場と薬物使用は、同時に行われていました。特に、サッカーで最初にプレッシングを導入したロバノフスキーのディナモ、ミケルスのアヤックスは、選手に薬物を投与していました。これは、文献に残っていて、1959年から1972年まで、アヤックスのマッサーをつとめたサロ・ミューラーが2006年に出版した自伝の中で、これについて認めています。内容は、アヤックスのクラブ・ドクターを務めていたヨン・ローリングから貰った錠剤に不安になったアヤックスの選手から相談を受け、錠剤の分析をした所、鎮痛剤、筋肉弛緩剤、精神安定剤、アンフェタミンのカプセルといった所でした。アヤックスは試合前、選手達に、そういった錠剤を配り、飲ませていました。


また、「サッカー戦術の歴史」から引用しますが、

アヤックスに加入する前から、ローリンクには前科があった。オランダのスポーツ界を襲った最初の薬物スキャンダルは1960年のローマ五輪の事で、女子の水泳選手がチームメイトのバッグの中から処方箋を二枚取りだしてマスコミに渡したのだ。ある医師によるとそのうち一枚には純然たる禁止薬物の使用が示唆されていて、もう一枚は薬物使用プログラムの一部のようだった。そして、ローリンクの署名が片方の処方箋に残されていたのだ。彼はその後、オランダ自転車競技連盟がドーピングコントロールを開始した時に同連盟を離れており、オランダのフットボール界にドーピングが持ち込まれていたらアヤックスはそれに従うことを拒んでいたはずだと発言した。彼は残業の際に自身がアンフェタミンを服用していたことすら認めている。最大の注目を集めたのはソ連圏の組織的な薬物プログラムだったかもしれないが、そうした取り組みをしていたのが彼らだけでなかったのは間違いない


というものです。


近代スポーツについては、もう薬物無しでは存在しえないレベルになってまして、


為末大(daijapan)さん【アスリートと健康】について語る


こっちで為末さんが語っていますけど、ぶっちゃけ、サプリメントと禁止薬物って、境界が曖昧な所があるんです。今は禁止されてなくても、将来は禁止されるだろうサプリメントなんてのがゴロゴロあるのが実情で、そーゆー怪しげなサプリメントを選手が摂取してるのが今のスポーツ界の現状です。アメリカとかになると、一般人までステロイド使っているのが現状ですし。トップアスリートなんて「勝つ為なら寿命なんて削っても良い。」って考えてるタイプが多いので、それに拍車がかかりやすいんですわ。


アメリカのステロイド汚染については、

アメリカ合衆国においては、著名なメジャーリーガーらにステロイド使用の疑惑が持たれたり、「見栄えを良くしたい」といった理由でステロイドを使う青少年が出現して社会問題となった。一般層における使用の理由は、運動能力の向上ではなく、『肉体的魅力』の向上であることが主であるという[11]。自身が常用者であることを明かしたアメリカ人はおおよそ110万人に上っているとの2004年度の研究がある[14]。


カリフォルニア州などの一部の州は未成年による購買を法で規制しているが、インターネットを介して簡単に購入することが可能という状況にある。セントラル・ミシガン大学のトレイシー・オルリッチ博士の調査によると、米国における10代のステロイド使用者の数は2003年に30万人に達したという。[15] 米国国立薬物乱用研究所の2004年度の研究は、正確な統計の作成は困難であるものの、中学2年生と高校2年生だけで50万人が使用しているとの見積もりを示している。


アナボリックステロイド


Wikipediaにあるので、そっちをご覧ください。アメリカンスポーツは薬物まみれなのは有名な話ですが、アメリカだと一般人にまで広がっているのが現状です。まあ、ステロイドの話はおいておいて、EPOの話に戻りますね。


マルコ・パンターニってプロのイタリア人ロードレーサーがいたんですけど、彼、薬物疑惑をかけられて自殺してしまったんですが、その時に残した言葉が、「全ての人が自転車競技の実態を知りながら、私だけを悪者にしようとした。」って奴です。この間、ロードレース界のレジェンド、ランス・アームストロングがドーピングを公式に認めた事で、はっきりした事ですけど、当時の自転車競技は完全に薬物、とくにEPO(エリスロポエチン)と呼ばれる血液ドーピング無しでは勝てない状況になっていて、「みんなやってるのに何でアイツだけ悪者扱いされてるんだ?」みたいな所がありました。もっとも、当時のイタリアのロードレースでは、EPOの使用は禁止されてなかったんですけどね。


EPOを使用すると、血液内の赤血球が増大するんですが、これによって血液中の酸素運搬の運搬能力が増え、持久力が向上するんです。高地トレーニングをしたのと同じ効果が出るわけです。というか、高地トレーニングだけじゃ為しえないレベルまで血液内の赤血球の割合が高まります。


EPOの使用は、ユベントスのドーピング疑惑の時も問題になってまして、デシャン、デルピエロ、コンテなんかも、血中のヘマトクリト値(血液中に占める血球の体積の割合を示す数値)が短期で異常に増大していた事から、EPOの使用を疑われていました。特に、短期で5%のヘマトクリト値上昇ってのは自然では起こりえず、ユヴェントスのドーピング裁判の大きな証拠として扱われています。


第一審では有罪でしたが、このドーピング裁判に関しては、2005年の第二審の判決で「投薬したことが証明できない」って事で、無罪、第三審に持ち込んでも、2007年で時効なんで無意味って事で、一旦はイタリア検察はここで矛を収めてます。ただ、その後もユベントスを調査していたら、今度はモッジによる審判買収の決定的なネタを掴む事に成功し、これがカルチョポリスキャンダルに発展しちゃったわけです。


EPOの使用は、特に近代サッカーにおける大きな問題の一つで、持久系のスポーツだと詳しい人なら、「これ、みんなやってるんじゃないの?」と疑っていると思います。最近は持続性エリスロポエチン受容体活性化剤なんてモンまで出てきてますし、イタチごっこ的な部分があります。


で、なんでEPO系が禁止されてるかっつーと、これ、人工的に血液の中の赤血球を増やす薬なんですが、健康な人が使うと血栓症のリスクが高まるからで、EPO使用の副作用として、心臓発作、脳卒中のリスクがあるわけですよ。暗い話ですけど、サッカー選手の突然死のニュースを見る度に、「EPOやってたんじゃないか・・・」って思う事があるわけです。


最近、またMLBでAロッドの薬物疑惑が浮上してますが、数年前までの、薬物に汚染されきってたMLBの選手の体とかパワーみてたら、はっきり言って、「MLBでお薬使ってない奴っているの?」とか思ってしまうレベルでした。


サッカーと薬物に関しては、そのうち、改めてまとめようかと思うので、このあたりにしておきますが、ドーピングはアメリカンスポーツ、陸上競技、自転車競技の専売特許ではありません。サッカーにおいても、これは非常に大きな問題です。以前、ベンゲルが2004年にアーセナルがとろうとした選手の何名かにメディカルチェックの際、異常に高いヘマトクリト値が確認されたって話をしています。


ドーピングは、サッカーにおいても大きな問題でして、目をそらすことができない問題であったりします。


サッカーと審判とホームアドバンテージ


さて、これ、最後の問題になります。サッカーと審判です。これも、大きな問題の一つ・・・といいたいのですが、これ、プロスポーツだと、構造的に審判に便宜を図ってホームチームが有利になるようにするシステムがビルトインされているので、プロスポーツに詳しくなってくると、何ともコメントしがたい問題になっています。



この話は、ホームアドバンテージの話にもなるんで、また日を改めて書きたいと思いますが、サッカー、バスケットボール、野球、クリケット、ラグビーに至るまで、すべてホームのほうが勝率がよくなります。プロスポーツから大学スポーツに至るまで、ほぼ全てで、です。


なんで、こんな現象が起きるのかってーと、その原因が日程と審判でして、基本的に日程はホームチーム有利に組まれるし、審判ってのはホーム寄りのジャッジをするモンだからです。日程はともかくとして、なんで審判はホーム寄りなの?と言われると、この原因を説明する説は、大きく分けて二つで、観客による後押しによるものとする説と、審判に対してホームチームが便宜を図っているって説です。


前者はともかくとして、後者が暗い話になるんですけど、ホームチームが審判に対して、プレゼントしたり、接待したり、女あてがったりなんて話は、洋の東西を問わず、スポーツのジャンルに関係なく確認される現象です。これが、ホームアドバンテージに繋がっているって奴です。


なんでそんな事すんの?というと、これ、結局、「ホームでの試合は勝って貰わないと困る。プロスポーツは興業なんだから。」というアレになるんです。アウェーでは負けてもいいが、ホームでは勝たないと興業が成り立たないという奴です。スポーツだって、結局は商売なんだからしょうがないんですがね。


もっとも、Jリーグはサッカーとしては例外的といっていい位、ホームアドバンテージが少ないリーグなんですが、普通のサッカーリーグは、ホームでは勝率が非常に高いのが特徴です。一番高いのが、MLSで2002〜2009年の期間、69.1%という非常に高い割合でホームチームが勝っています。プレミアは63%、セリエとリーガ、ブンデスが65%程度となっており、基本的にサッカーってのはホームチームが勝つ割合が非常に高い訳です。もう一つ、ホームアドバンテージが高いのがバスケットボールで、NCAA(アメリカ大学リーグ)が69%、NBAが62%となっています。NCAA(アメリカ大学フットボールリーグ)もホームアドバンテージが高く、64%ほどあります。



コレ見ると、アメリカの大学スポーツのホームアドバンテージが高いのにすぐ気づくと思いますが、これは向こうの大学スポーツは非常に大きなお金が動くからで、そのため、色々とあるんです。



詳しい話は後日、あらためて書きますが、プロスポーツってのは興業ですから、どうしてもホームでは勝って貰わないと困る訳です。その結果として、審判に色々な圧力がかかるんです。これは、プロスポーツが興業である以上、ある程度、大目にみるしかないと僕は思ってます。Jリーグはサッカーでは例外的といっていいくらい、ホームアドバンテージが少ないリーグなんですけど、ぶっちゃけ、世界基準だと、Jリーグは異常なんです。


よくオフサイド判定、ゴール判定を機械で何でやらないの?というアレがでますが、それいったら、野球なんて、なんでストライクゾーンの判定を全部機械でやらねーの?という疑問がでます。特にプロ野球なら、技術的には、それはすでに可能な訳だし、人間の眼よりそっちのが正確に決まってる。


でも、色々と大人の事情があるんです。プロスポーツってのは興業、エンターテイメントですから。ホームアドバンテージに関しては、ある程度、僕は割切って見てる部分があります。「よほどの実力差がない限り、海外アウェーでは勝たせてもらえない」ってのです。


今日はこのあたりで。