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サッカーのマッチレポートなどを中心に。その他サッカーのうんちく系ブログ。

2014-15ヨーロッパチャンピオンリーグ決勝ラウンド 1stレグ 「ドルトムント対ユヴェントス」 のレビュー

さて皆さん、こんにちは。本日は久しぶりにサッカーのマッチレポをやりたいと思います。本当はACLあたりから開始しようと思ってたんですが、日本のチームがしょうもない試合ばっかりしてるので、CLの試合のレビューでもしようと思いますですよ。


今回取り上げる試合は、先日行われたドルトムントユヴェントスの試合になります。最終スコアは1-2でホームのユヴェントスが勝ってます。ちなみに香川は未出場でした。


先にドルトムントの話をちょっとしておきます。今シーズンのドルトムントなんですが、ちょっと前までリーグ最下位とかになっており、リーグ戦ではさっぱりな状況が続いておりました。その間、クロップも試行錯誤してましたが、最近になって三連勝と復調してきた所です。


で、なんですけど、最近の3試合のドルトムントなんですが、スタメンは



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こんな感じになってます。



これスタメンみればわかると思うんですが、クロップのチームとしては、ちょっと毛色が変わってます。どう変わってるかというと、まず中盤底のダブルボランチにサヒンとギュンドガンっていうゲームメイカー的な選手を二人使っている所。クロップはゲームメーカー+潰し屋というボランチコンビを使ってきた監督で、中盤底二枚にボールを捌ける選手を並べるって事は、あんまりやってない監督です。まあ、ケールとベンダーを怪我で失ったせいなんですがね。


でもって、中盤3枚にはロイス、香川、カンプルというテクニカルな選手を3枚並べて、1トップにはスピードのあるオーバメヤンを置いてます。この並びにしてから、ドルトムントは復調してきました。




ここで、この並びの肝を説明しますけが・・・ぶっちゃけ、この並びだと中央突破がメインになります。というか、それ以外に攻撃方法をもっていないと言っても良いです。



中盤の底に2人のテクニシャンを並べて、その前に体格は小さいが、スピードやアジリティがあってテクニカルな選手を並べた場合、攻撃方法は、必然的にショートパスによるビルドアップと細かいコンビネーションによる中央突破で攻撃を組み立てることになるんです。あとはオーバメヤンの裏への動きだしに合わせたスルーパス位ですね。




最近のフライブルグ戦、マインツ戦、シュッツガルド戦の動画貼っときますが、




香川真司2アシスト、ドルトムント今季初3連勝!【 シュツットガルト2-3 ドルトムント】 - YouTube



Borussia Dortmund vs Mainz 05 Summary Match Full 13/02/2015 (4-2) HD - YouTube



香川真司タッチ集 フライブルク戦1アシスト Shinji Kagawa 2015.02.07 - YouTube



こんな感じです。ぶっちゃけた話、このメンツだとポゼッションサッカー気味になります。中盤の底にギュンドガンとサヒン並べて、その前がロイス、香川、カンプルというテクニシャンなんで、どうしたってそーなります。


最近のドルトムントなんですけど、ハイプレス、ショートカウンターがお家芸なのは変わらないのですが、ポゼッションを明らかに重視したスタメンをクロップは組んでおり、やってるサッカーも中央でのコンビネーションが主体のサッカーになってきてます。何度も言いますが、このメンツでサッカーやれば、どうやってもそうなります。


で、なんですが、実は、ユヴェントス戦ではスタメンをクロップがいじってまして、



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こーなってました。いつもの442でなくて、433布陣です。プレスのかけ方も433でした。クロップがスタメンと戦術をいじってくれたんで、有り難い事に、書くことが出来たんですわー。有り難い事です。





さて本題になりますが、ドルトムントユヴェントスの試合における戦術上のアレ

ここからが本題。最初に最近のドルトムントの戦術がどうなってるかはお話しました。この戦術上の変更ってのはクロップのチームとしては、珍しいです。ってーのも、クロップはワントップに空中戦強いCF(バリオスレバンドフスキ)置いて、ボランチには潰し屋とゲームメーカー、サイドに足の速い選手を使う傾向があったからです。


基本的にボールを素早くワントップの選手に当てて、そのポストプレーから足の速い両サイドの選手に展開って攻撃をメインにしてる監督さんです。これは、そう珍しい戦術って訳じゃなく、ポストプレーに優れたCFとスピードのあるサイドアタッカーを組み合わせるっていう極めてベーシックなやり方です。


そういうチームの場合、どういう攻撃をするかってーと、


1,ワントップに当てて、ボランチorトップ下にボールを落とし、そこからサイドのWGに展開
2、引いてきたワントップへのロングボール、ワントップはボールをヘディングで斜めに裏に走り込むWGにフリックする



みたいな攻撃がメインになるんです。CFのポストプレー、空中戦の強さとサイドアタッカーのスピードを生かした攻撃です。なんで足下が良くて、空中戦強いFWが欲しくなる訳なんですが・・・・



ぶっちゃけ、この攻撃が今年のドルトムント、上手くいってません。ワントップのA・ラモス、インモービレなんですけど、ラモスは空中戦は強いんですが、足下がダメなのが困りもの、インモービレは空中戦が強くないという状態なんですね。ここまで、バリオスレバンドフスキと空中戦強くて足下も良いFWがいたんで良かったんですが、今年はそういう選手が取れなかった。



で、いないもんはどうしようもない訳で、やってるサッカーのモデルチェンジみたいな状況になってるんです、今。


今回のユヴェントス戦のスタメンもそうなんですが、インモービレは空中戦が強くありません。なんで、ワントップへのロングボールからの展開は使えない。となると、ボール持たされたら、細かいビルドアップからの崩しでやるしかない。



そんな訳ですので、この試合、ドルトムントはボール持たされたら、細かいコンビネーションからの崩しで勝負するしかない、みたいな状況でした。ただ、そういうサッカー向けの香川とカンプルはベンチ。どうも風邪引いてたっぽいです。



えっとですね、


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この並びだと、CFはポストプレーが出来て空中戦が強い奴がベストなんです。両サイドのロイスとオーバメヤンはスピードがあるので、CFが高い位置で起点を作って、スピードのある両翼に展開ってするのが理想です。



ただ、この試合の場合、インモービレにはそーゆー仕事は求められてませんでした。やってるサッカーみる限り、最近のドルのサッカーやろうとしてた感じです。





この試合におけるクロップのゲームプランについて

さて、この試合におけるクロップのゲームプランに移りましょう。と、その前に、両チームのスタメンは



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こーなってました。ドルトムントは433、ユベントスは4312です。ドルは、この試合、いつもの442じゃありませんでした。この理由なんですが、ドルのプレッシングとユーヴェの布陣にあります。



基本的に、ユーヴェの4312に対して、442でプレッシングしますと、442と4312は典型的なミスマッチ対戦になりますので、


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これ、前から行くと、わかーりやすくピルロビダルが浮きます。じゃあ、どうすればいいのかって話になるんですが、この日、クロップが取った戦術が433前プレでして



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こーです。前プレを賭ける場合、ユーヴェのCBにプレスに行くのは、両サイドのロイスとオーバメヤンピルロ番はインモービレ。中央のマルキージオビダル、ポグバは、ムヒタリヤン、ギュンドガン、サヒンでつかまえるって形です。こっからはキャプで説明しますけど、



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こーいうやり方です。



ただ、左サイドのプレスにおいては、ロイスとムヒタリヤンのどっちがCBに行くのか、明確になって無いときがありました。ロイスが行く事もあれば、ムヒタリヤンがCBにプレスに出る事もありました。



右はオーバメヤンが必ず出てましたけど、左はロイスとムヒタリヤンで交互に出る事になってるのか、その辺りは不明瞭です。この辺りはクロップに直に聞いてみないとわかりません。



こういうプレッシングのかけ方は最近は欧州だと良く見ます。最近のサッカーでは、442でプレスをかけてくる相手に対して、アンカー+2CB、もしくはダブルボランチのうち一人を最終ラインに落として数的有利を確保し、2トップのプレスを回避するのがデフォになっています。


このやり方が流行った結果として、それに対抗する為に使われているのが、この手の433プレスで、相手の3バックポゼッションに対して3トップでプレスをかけ、サイドに追い込んで取るか、縦パス入った所を挟んで取るみたいな形です。



ちょっと図で説明しときますが、


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こんな感じになります。これは、こないだの日本代表対オーストラリア代表の親善試合で、オージーが日本に対してやってきたやり方でもあります。参考までに→(キリンチャレンジカップ2014「日本対オーストラリアのレビュー」



ドルトムントが、この日、433を採用していた理由は、4312に対しては442より433の方がハイラインプレスをかけやすいってのがあるからです。



欧州だと、攻撃時に3バックに変形するタイプの可変型フォメを組むチームがデフォになった事から、この手のプレッシングが最近はとっても幅を利かせるようになってきてます。何にも考えずに3バックポゼとかやると、前プレでハメられる時代になりました。ちなみに、このタイプのやり方なんですけど、J1ではFC東京フィッカデンティさんがやってて、そこそこ結果は出てました。シーズン当初は上手く行ってませんでしたけども、途中から機能するようになると勝ってました。もっとも、それも相手チームに対策されるまで、でしたけども・・・・



この日の試合なんですけど、やっぱりユーヴェも大したモンだと思ったのは、



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こーいうパスは使わないんですよね。CBからSBに出しちゃうと、そこはドルの狙い所でスライドとプレスバックで対応されちゃうので。




個人的には、もうちょいユーヴェがボールもつ所を見てみたかったのですが、この試合の場合、



[UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16 2014-15] ユヴェントスFC vs ボルシア・ドルトムント



↑の動画サイトへのリンク貼っときますが、ユーベとドルによるお笑い試合でした。ユーヴェの得点もドルの得点も、全部、ミスからの失点でして、「戦術全く関係ないやんけ・・・」と苦笑しつつ見てた試合です。ユーヴェはさっさと先制できたので、そこからはカウンターに切りかえてました。



試合後、クロップは以外とサバサバしてまして



ユーヴェに敗れるもクロップは一定の満足感 「ホームで1-0なら突破できる」


こんな感じでした。試合中、二度もアレなミスから失点してたんで、怒ってるんじゃなかなあと思ったのですが割と冷静でした。実は、今シーズン、ドルトムントは守備のミスからの失点が本当に多くて、「どうなってるのコレ・・・」と思う事が多いんですが、この日も相変わらず、でした。1失点目はヴァイデンフェラーがアレですし、2失点目はムヒタリヤンが出なきゃいけない所で出てないですし、その後もパパスタソプーロスが簡単にテベスを前向かせた上にギンターが前向いたテベスにつっかけていって置いてきぼりに。


その後、ポグバにクロスをあっさり上げられ、ラインが揃っておらず、あっさり失点。この場面でのパパは、信じがたい守備(ゴールに背を向けてボールを受けたテベスにあっさりターンされた)だったんですが、その後、「筋肉系の故障」だった事が判明。後半頭で引っ込んでます。


あんましいいたかないですけど、この日のユーヴェ、ポグバとビダルが本当に荒くて、野獣状態でした。ホームなんで、やりたい放題やってまして、ちょっと引くレベルでした。ビダルが試合前、「ユーヴェMFビダル、ホームでのCLを前にドルトに警告「地獄を見る」」なんて言ってましたが、ここまでやるとは思いませんでしたわ。ドルの攻撃をユーヴェが止める際、危なくなると肘やらローキックが飛んできてたんで、ユーヴェの守備については扱いません。いくらなんでも荒すぎます。



今回は久しぶりのレビューなんで、リハビリ的に書いてます。もうすぐJリーグが開幕するので、ぼちぼち、J1のチームについて、それぞれエントリ書いて、チームの特色や見所なんかを説明しようかと思ってます。ゼロックスあたりからやろうかと思ってます。


ただし、湘南については、戦術上のネタバレはブログではシーズン終わるまではやりませんのであしからず☆


今日はこのあたりで。それでは。



追記


あと、ACLについては、もうあんましブログで書く気はありません。以前、ピクシーが



ピクシー、ACLよりJだ



こんな風に盛大なぶっちゃけをやってましたが、時差のある移動と遠征費用、少ない賞金、ホームで人が入らない、の三重苦の大会なんでね・・・ぶっちゃけドル箱のJ1のリーグ戦優先が全監督の本音だと思ってますよ。UCLとACLじゃ、価値が全然違います。