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セレッソ大阪VS柏レイソルのレビュー 〜セレッソのプランC〜

というわけで、久々の更新でございます。最近、サッカーばっかりですが、今日もサッカーです。サッカーばっかです。


で、なんですが、内容は、J1第二節「セレッソ大阪柏レイソル」のレビューでございます。柏レイソルは、今年のJ1昇格組なんですが、驚異的な開幕ダッシュを成功させて、現在リーグ一位です。一方のセレッソ大阪は、去年のJ1昇格組なんですが、去年はJ1のダークホースとなり、3位でリーグを終えました。どちらも予算規模がでかいチームって訳でもないんですが、とても良いサッカーをしており、今年のJでも楽しいサッカーを魅せてくれています。まぁ、セレッソの方は、今年は開幕で躓いて、引き分けばっかりで、下位に沈んでるんですが。2ちゃんねるなんかだと、セレッソ対レイソルは、「餅ダービー」などと呼ばれてますね。


さて、この試合、僕は都合上、録画でみることになったわけですが、開始前から楽しみにしていた試合でした。というのも、この2チーム、両SBを高い位置に置いて攻撃をしかけるチームだからです。したがって、両サイドがら空き同士のチームってわけで、殴り愛になるかと期待してたんです。結果は、5−0でセレッソが大勝しました。

結構、セレッソ好きとしては、楽しい試合でした。まぁ、レイソルサポにとっては悪夢みたいな試合でしたが。

柏レイソルというチームについて

さて、まずは、柏レイソルのチームの話から。まぁ、Jリーグ屈指のネタサポーターがいるクラブというので有名でしょう・・・みゃ長とか・・・。


まぁ、そーゆー紹介の仕方もアレなんですが、このチーム、去年までJ2にいたんですが、非常に面白いシステムを使ってます。というか、最近、J2には変なシステム使うチームがわりとあって、その辺りも楽しいんですが。




基本システムは、こんな感じの4222ボックスです。ボランチとサイドハーフが中央でボックスを作る事から、ボックスとか言われる形です。ガンバとか鹿島が使うんで、日本では結構メジャーですね。


    北嶋   田中
    大津 レアンドロ
    大谷   栗澤
ワグネル 近藤  増嶋   酒井
       菅野

選手名をいれるとこんな感じのフォーメーションです。ただ、これはあくまで基本形の話であり、ボールを持った場合には、こいつが変形し、↓こんな感じになります。



レイソルで注目に値するのが、画像では11番の左SBのジョルジ・ワグネルの使い方です。彼、タッチライン際に張りつくSBではありません。レイソルがボールを持つときには、ボランチの前まで上がって来て、ボール回しに参加します。実はレイソルのゲームメーカーの一人なんです。


しかし、左SBが中央に入ってきて、自由に振る舞ってしまうと、ピッチをワイドに使うためには、他の誰かが、左サイドのライン際に張りつかないといけなくなります。その役割を担っているのが大津君。画像では7番です。彼は、レイソルがボールをもつと、左サイドのライン際に移動し、サイドアタッカーとして振る舞います。そして、もう一人の注目プレーヤーが、右SBの酒井君です。彼も若手期待の星ですが、ポゼッション時には、高い位置まで上がってきます。


ポゼッション時には、左サイドハーフと、右SBの二人がライン際に張りつく事で、レイソルは幅を創り出します。これによって、相手方は、中央を固める守備から、ワイドに広がる守備へと移行せざるを得なくなります。そして、ここからが、レイソルの真骨頂。相手の守備ブロックを広げた上で、中央のFW2枚とジョルジ・ワグネルレアンドロ・ドミンゲスの4枚が流動的に動きながら、相手を切り崩す。これがレイソルの攻撃パターンとなります。


両SBに高い位置を取らせる、左SHと右SBを使ってピッチをワイドに使う、中央の4枚は流動的に動く、これがレイソルの攻撃の特徴です。ただし、レイソルは、非常にカウンターの上手いチームです。ここが名将ネルシーニョのチーム作りの上手い所なんですが。相手によっては、守りを固めてカウンターって戦いに徹することができるんですね。


ちなみに、守備なんですが、これの特徴は、CBの前に陣取る二人のボランチです。この二人のボランチ、攻撃参加をしません。基本、CBの前のスペースのケアと、がら空きの両サイドにボールを出されたときのケアの為に、守備に徹しています。ネルシーニョは、攻撃のために、両SBをあげるってリスクの高いことをしてますが、保険はしっかりかけてあるわけです。

ちょっと寄り道しますが、4222ボックスの欠点と本田と香川の話

なんですが、これは、いつもいつも、代表の試合みるたびに頭を痛める話題なんですが、本田と香川の共存問題です。こいつらの問題は、4222ボックスが抱える問題と一緒です。


4222ボックスは、中央にかなりの人数をかけることが出来るシステムです。なんで、中央でのポゼッションはやりやすいんですが、その代償として、サイドに人数がかけにくい、ピッチを広く使いにくいって欠点があります。いくら、中央に人数集めても、サイドに張っているサイドアタッカーがいないと、中央ガッチガチに固められて終わりです。柏の場合、中央の4人がいくら流動的に動いても、SBが中央に絞ってがっちがちにゴール前を固められたら、流動的に動いても、どこにいっても人がいるんで意味がありません。


それを防ぐために、サイドアタッカーが重要になります。柏の場合、右SBの酒井、左SHの大津です。中央でのポゼッションから、サイドにパスを散らして、ライン際のサイドアタッカーがクロスをあげるっての続けれていけば、相手はワイドに広がらざるを得ません。そうすれば、中央の4人にスペースが出来る。ただ、そういうシステムを使う以上、必ず、サイドに大穴が生まれます。というか、柏の場合、ポゼッション時に両サイドは突いてくれと言わんばかりにがら空きです。これも、4222ボックスで、両SBをあげる以上、避けられない問題なんです。ボランチ二枚を残しているとはいえ、この状態では相手方のカウンターを止めるのは難しい事も多いんです。


で、ここで、日本代表の香川と本田の話になるんですが、しょっちゅう中央にしぼりたがる香川と本田に愚痴をたれている僕なわけですが、それは、日本代表のシステムと関係があるんです。


というのも、日本代表は、両SBを上げるシステムじゃないんです。片方のSBが上がったら、片方のSBは下がるっていう、つるべの動きを基本とするシステムです。だから、日本代表は、ピッチを広く使う為には、どちらかのウィングがタッチライン際に張っていないといけない。だから香川がしょっちゅう中央に絞ってしまうと困るんですよ。場合によっては、多少消える事があろうと我慢してサイドで張っててもらわないと困る時がある。セレッソは、もともと、両SBが上がるシステムなんで、香川が自由に動いてもいいんですが、片方のSBしか上げないシステムなら、ウィングのいずれかはサイドに張っていないといけない。じゃないと、ピッチをワイドに使えないんです。これは、本田と香川がポジションチェンジした時や、本田が後半から右サイドに入ってたアジアカップのヨルダン戦でも同じ問題が起きてたんですけどね。つまり、本田は中央に入りたがるが、日本はSBを高い位置に常に送り込んでいる訳ではないため、サイドアタッカーがいないって現象が起きてました。だから、中央固められて跳ね返されてしまうって悪循環。


この間のチェコ戦で、本田の動きにぶーたれたのも同じ理屈なんです。右ウィングが頻繁に中央に絞るなら、右WBの内田は常に上がりっぱなし状態くらいになってないと、ピッチを広く使えません。じゃないと攻撃がドン詰まりになる。内田があがってないのに、本田に絞られても、チームにとっては迷惑なだけなんです。


これは、本田のCSKAみてても、本田の動きが問題引き起こしてるんです。つまり、本田が右SHで使われた時とか、本田が頻繁に中央に絞ってくるんですが、その時に、右サイドにアタッカーがいないって現象が頻繁に起こっている。これは、俊輔が日本代表で起こしてた問題と一緒なんですけどね。俊輔が中央に絞ってくる時に、右サイドにアタッカーがいないって問題が頻繁に起こってました。


その上、右SHが中央に頻繁に絞るってことは、ボールを奪われた時、相手の左SBをマークする奴がいないって事でもあります。左SBから良いパスがでてこないチーム相手なら、まだそれでもいいんですが、左SBがフィードが上手い奴だと、これは大問題になるんですね。ボールを奪った時、左SBにボールを預ければ、そこでボールを落ち着かして前に蹴ることが出来るので。


ザックは香川に「サイドに張ってろ」って指示だしてました。まぁ、それだと香川の良さはでません。ただ、システム的な話をするなら、どっちかのウィングをサイドで張らせとかないと、日本代表の4231はピッチを広く使えないシステムなんで、それはしょうがないって話になるわけです。基本、日本代表の4231はトップ下しか自由に動けません。ただ、香川にしろ本田にしろ、自由に動かしたほうがいいプレーヤーです。だから、彼らの良さを引き出す為に、幅を創り出すサイドアタッカーが二人必要なんです。そうすれば、本田と香川は自由に動けるので。ただし、ザックはイタリアの人なんで、両SBを上げるなんてシステムは絶対使わないでしょう。というわけで、どっちかの自由をある程度制限しないといけなくなるわけです。本田と香川の共存問題は、守備をある程度犠牲にして、両SBを高い位置にあげるなら、可能でしょう。ただし、守備を犠牲にしたくないなら、どちからの自由を制限しないと駄目です。


本田と香川を同時に使うなら、セレッソ式の4231か、柏式4222が良いってのが僕の結論です。つまり、両SBに高い位置を取らせて、香川と本田は自由に動いて良いってシステムなら可能だと思います。しかし、それ以外では難しい。二人とも、サイドアタッカーじゃないのでね。サイドアタッカーとして使ってしまうと、魅力が半減するプレーヤーです。どちらも。

セレッソ大阪の1トップ3シャドーとは?

さて、話をうつしますが、セレッソ大阪です。こないだも、セレッソのシステムについては書きましたが、セレッソ大阪の特殊システムである1トップ3シャドーについては書いてなかったんで、そっちについて書こうと思います。



セレッソの基本システムは、日本代表と同じです。つまり、4231。今では珍しくも何とも無いシステムです。ただ、ポゼッション時にはこいつが変形し、とてもじゃないが同じとは言えないシステムになります。これには、明白な狙いがあります。



ポゼッション時には、こういう形に変形します。なぜ、セレッソは1トップ3シャドーと呼ばれるのか。何故、4231の典型ではないのか。これが、今日のキモの話であり、そして、柏が大敗した理由にもなります。


図にも書き入れましたが、セレッソは、ボールを持つと、両SBを高い位置に上げてきます。これによって、ピッチでセレッソが使う幅を創り出します。そして、重要なのは、図の白い円の部分。両SBが創り出した幅の中で、セレッソの3人のシャドー(ピンクで囲んだ3人)は自由に動く事です。実はセレッソサイドハーフは、ライン際に張りつく事は求められていません。サイドアタッカーじゃないんです。最初から、彼らの仕事は、SBが創り出した幅の中で自由に動くことだからです。だから、1トップ3シャドーなんです。一番重要なのは、この3シャドーが、4バックの急所であるボランチとCBの間でボールを受けて前を向くこと。セレッソの攻撃の目的はここに集中しています。


さて、セレッソは、3シャドーにボールを繋ぐため、幾つかの方法を使います。


セレッソのプランA
まず、一つ目は一番オーソドックスな方法です。蒼チームがセレッソです。左SBを上げた後に、セレッソの10番のゲームメーカー、マルチネスが左SBが空けたポジションに下がってきてボールをもらうビルドアップです。白い円で囲んだ所を見てください。蒼のセレッソのプレーヤーが3人。対して、相手は二人になっているのがわかると思います。左サイドで数的優位を作り、マルチネスが、相手のSHを釣り出せば、セレッソの左SBがフリーになります。このフリーになった左SBを起点として、3シャドーに繋ぐというのが黄金パターン。福岡と甲府は、これでボコボコにされてました。ただ、最近は対策されてきてるので、通用しずらくなってます。理由は、セカンドトップやトップ下の選手が左サイドに流れたマルチネスについてまわることが多いからです。そこで発動するのがプランB。


セレッソのプランB
こちらは、プランBによるセレッソのビルドアップです。左サイドに流れてくるマルチネスに相手チームのトップ下やセカンドトップがついてくるなら、そこで、左SBの丸橋とポジションチェンジを行うことで、逆に中央で数的優位をつくろうってシステムです。白い円の部分をみれば、中央で3:2の状況が出来ているのがわかると思います。この場合、下がって来るシャドーと、中央に進出した左SB、右ボランチの中後が、中央で数的優位を作ります。中央の数的優位を生かして起点を作り、3シャドーへと繋いでいきます。これにやられまくったのが新潟です。新潟は、セレッソと1:1で引き分けたんですが、内容的には、セレッソにシュートを30本近く浴びており、完敗といっていい内容でした。理由はこのプランBで、ここを対策しきれず、ミシェウの位置を下げられてしまったのが痛かった。


柏のセレッソ対策とセレッソのプランC

さて、ここで、柏のセレッソ対策の話に移ります。セレッソは以前のエントリでも話ましたが、両SBを高い位置に保つ為、両サイドがガラ空きって事が良くあります。その上、マルチネスが高い位置をとっているため、後ろには右ボランチと両SBしかいないってことも頻繁にあります。そのため、必然的に、カウンターで、両SBの裏のスペースを狙おうというチームが増えてきます。というか、そんなチームばっかです。もうカウンターしてくれ、と言わんばかりのサッカーをしてくるので。


で、なんですが、柏レイソルの狙いもそこでした。柏は強力なカウンターを持ってるので、セレッソにカウンターを仕掛ける狙いをしてました。それは、試合後の会見でのネルシーニョの言葉からも裏付けられます。

Q:レアンドロ・ドミンゲスをマルチネスに、兵働を中後に付けた意図は?前節とポジションが違ったが?
「相手の左サイドバックとマルチネスのところ、敵陣の右半分のスペースを、分析のなかで空いていると見てきたので、そこをレアンドロにうまくもぐりこんでもらって、スピーディーなカウンターの起点になってほしいというところで、そういう意図でやっていました」


[http://www.jsgoal.jp/news/_prog/view.php?press_code=00121549&search[year]=2011&search[month]=7&search[day]=2&search[keyword]=:title=【J1:第2節 C大阪 vs 柏】ネルシーニョ監督(柏)記者会見コメント]


今回のセレッソ対柏のマッチアップですが、セレッソがボールを持ったときには、こんな感じです。



図だけだと、わかりにくいので、名前を出しますが、ネルシーニョは、


セレッソの左SBの丸橋には、FWの田中順を当て、
セレッソの10番マルチネスには、レアンドロを当て、
セレッソの右ボランチ中後には、兵働を当て、


という形で対応してきました。青で囲んだところがそれぞれのマッチアップです。セレッソはビルドアップの段階でこの3人の誰かを必ず経由するため、ここで激しくプレッシャーをかけてボールを奪い、そこからショートカウンターに持ち込む作戦にみえました。激しいプレスから最終ラインを下げず、ボールを奪えば、すぐにSBとSHがサイドにフォローに来れますのでね。


基本、ここでマッチアップを決めて激しくプレッシャーをかけてしまえば、セレッソは繋げなくなりますし、セレッソのプランAもプランBも潰せます。さらに、ボールを奪った後は、素早くガラ空きのサイドに展開してCBを釣り出し、素早くSBがフォローを行えば、ピッチを広く使いつつカウンターからシュートまで持ち込むのは容易です。


ただ、この日、柏レイソルのゲームプランは、上手くいきませんでした。理由はセレッソのCプランの存在です。



セレッソのCプラン
さて、ようやく、今日のメインディッシュ。そして、セレッソによる脅威のプランCで御座います。名将ネルシーニョセレッソのボールの出し手の3人にしっかりマッチアップを決めてきた事で、セレッソはまるで繋げなくなり、得意のプランAとプランBを封じられて形になっていました。しかし、ここで監督レヴィー・クルピ、主演セレッソ3シャドーによるプランCの開演となります。


マルチネス、中後、丸橋が繋げないとみたセレッソは、「何故、うちら1トップ3シャドーと呼ばれるのかを証明してやるッ!!」と言わんばかりに3シャドーが動き始めます。上の図にありますが、普通のチームなら、ありえないポジション移動を3シャドーが開始。片方のサイドに3シャドー全員が詰めかけるという、普通のチームなら、ありえないポジショニングを敢行。


通常、狭いサイドに追い込んでしまえば、守備側はそこで一気にボールを奪えるもんなんですが、セレッソのプランCは、サイドに3シャドー、SB、ボランチが絡んでくるので、なかなか奪えません。ここで、ゆっくりボールを回しつつ、相手のDFをサイドに集めていき、そこから一気に突破か、DFが薄くなった逆サイドチェンジってのが、セレッソのプランCです。柏は、プランAとプランBは確実に潰せたものの、プランCへの対応ができず、徐々に押し込まれる事に。


そして、セレッソに自陣内に押し込まれた柏。こうなると狙いをカウンターに絞るのが得策なのだが、押し込まれてしまい、FWとサイドハーフの間の距離が開いてしまうと、セレッソの前プレで、後ろと前が寸断されてしまい、アバウトなボールしか蹴れなくなり、ピッチもワイドに使えず、ドン詰まりに。とにかく、柏の失敗は、ここで、セレッソに押し込まれてしまった事。これが、この後の二つの失敗に繋がってきます。


前半18分、押し込まれた位置から、柏にミスが出ます。自陣内でのゴールキックの際、清武と乾のマークを外してしまい、そこから清武にボールを拾われ、そのまま乾にスルーパス。これでセレッソが先制。その6分後、やはり押し込まれた状態で、CBからフィードがセレッソの右SB高橋にカットされ、そこから一気にカウンター。FWのピンパォンが決めて、セレッソが追加点。さらに、レアンドロが、この日二枚目のイエローで退場となり、ここから、完璧にセレッソが試合を握ってしまいました。


いったん、数的優位を作られてしまうと、もうどうにも止まらない3シャドー。この後は




こんなシーンが頻繁に見られるように。3シャドー+SBを使って、柏のDFを4人ほどサイドに引きつける→中後orマルチネスに戻してサイドチェンジという形で徹底的に柏の守備ブロックを切り刻むセレッソネルシーニョは、これはたまらんという事で、サイドチェンジ後にセレッソのSBに好きにやられないようにと、ワグネルを一つ前にあげて、左SBに橋本を投入するも、根本的な解決にならず。というのも、柏は、レアンドロ退場後、FWを一人にしていた。だから、セレッソは完全に2バックで、中後は上がれる。だから、セレッソは、右サイドに5人、後ろで2バック、左に2人、前線に1人とか出来るので、左SB一人でセレッソの二人を見なきゃいけない橋本は涙目である。


そんな訳で、後半も引き続きセレッソペース。というか、ほとんど虐殺モード。マルチネス、播戸、倉田が次々と点を決めて試合を決められてしまう。

相手に合わせたサッカーをした柏と、自分たちのサッカーをしたセレッソ

というわけで、この試合のレビューを終わらせた訳ですが、柏とセレッソの間にはスコアほどのチーム力の差はありません。ただ、試合の進め方には明らかに差がありました。柏が、セレッソの弱点を突いてカウンターで沈めようとしたのに対して、セレッソは、それを知りつつも、あえて自分たちのサッカーをしていました。つまり、1トップ3シャドーというスタイルにこだわった。現在のセレッソには、明確に自分たちのスタイルというのがあります。ショートパスを繋ぎ、3人のシャドーによる流動的なポジションチェンジから相手を切り崩すサッカーです。それを崩さなかった。上手くいってなかった時期もあったけど、自分たちのスタイルを信じてこだわり続けた。そこが、今回の試合を分けたかなと。