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2015年J1第六節 「湘南ベルマーレ対ガンバ大阪 ~ 大反省会」

7さて皆さん、こんにちは。本日は先日行われた「湘南対ガンバ大阪」の試合の大反省会をお届けします。いや、ホント強いですねガンバ大阪。三冠チームの強さを思い知らされた週末です。そんなもんやる前からわかりきってただろ、という突っ込みは無しでお願いします。



今回のエントリは、週末の湘南対ガンバを振り返りつつ、色々と反省するのが目的です。試合はほぼ湘南の完敗でしたので大反省会です。



湘南対ガンバ、前半に起きた事


まず湘南対ガンバの試合の前半を振り返っていきたいと思います。この試合で最初にペース握ったのは湘南でした。というか、前半はガンバが湘南にボール持たせてくれたってのが正しいです。


ここん所、湘南とやるチームは前半は湘南にボール持たせてカウンターって狙いばっかやってくるので参ってる所です。勝負の世界は厳しいですな・・・・



相手チームが、こういう戦い方してくる原因は、実は湘南ってチームの戦い方にありまして、


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これ、前半5分と、前半7分のシーンのキャプになりますけど、「湘南はボール持たせとけば人数かけて攻めてくる+CB上げて来る」ってのがあります。前年度三冠のチームに対して前半5分前後の時間帯から、ここまでアグレッシブに来るチームはそうないと思います。



これは、チョウさんがチームの方針として、「攻守で人数かけるサッカー」をやると言っているので、しょうがない部分があるんですが、「人数かけて攻めてきてくれるならカウンターするよ。というかそれしかしねぇよ?」という戦い方をしてくるチームが多くなるのは、コレ、どうしようもない部分があります。ルールで禁止されてる訳でもないのでね。



ここを取り上げるのは、この後、いずれも、ガンバに数的不利カウンター食らった、数的同数カウンター食らいかけたって場面だからです。それぞれキャプでやりますけど、



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こうなりました。とくに前半5分の場面は数的不利になってて、この時は



「\(^o^)/」



マジでこんな感じでした。ただ、ここはこの後、宇佐美が右サイドに流れてくれたんで、ホントに助かりました。宇佐美って選手の話になるんですけど、彼、右利きアタッカーで、左サイドからのカットインが最大の武器です。左サイドで前向かれたら、ほとんど止められなくなります。ただ、右サイドなら、なんとかなる可能性があります。勿論、あの位置からでも決められるバリエーションもってて、右サイドからでもカットインして左足ミドル、縦にいって右足でニアぶち抜ける選手なんですけど、左サイドで前向かれたときほどの絶望感はありません。




この二つのシーンなんですけど、こういう風にボールより前にアホみたいに人送り込んでくるのが湘南のサッカーです。「こんなの自殺行為だよ!!」「カウンターで即死するだけやんけ、こんなん・・・・」と思う人もいるかもしれませんが、このサッカーで去年J2を制したのです。人数かけると危ないってのは百も承知で、このサッカーやってるのです。このサッカーでJ1戦うと決めてますので、あーだこーだ言われる筋合いはございません。




ただ、やっぱりJ1のチームは強いっつーかガンバが強いんですけど、人数かけて攻めても、シュート打たしてくれないんですね。



一方で、前半10分、珍しくガンバが前に6人かけて攻めてきてくれたんですが、パトリックにあっさり枠内シュート飛ばされました。秋本のスーパーセーブで助かりましたけど、人数かけた攻撃であっさり枠内シュートまで持って行けるガンバ、人数かけてもシュートなかなか打てない湘南という形で、「うーん・・・」という感じです。




この後、前半11~22分まで、湘南が凄く良い時間を迎えたんです。この時間帯は湘南がガンバより良い時間帯でして、クロス入れたり、シュート打ったりと、この時間帯は湘南ペースで進んだんです。



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これはこの時間帯の湘南の攻撃シーンですけど、前半14分のシーンでは三竿の攻撃参加から、逆サイドでフリーになってた藤田にクロスあげれてました。(この時に決める事が出来ていれば・・・)



前回のエントリからくり返し述べてますが、湘南ってチームはこういう風に人数かけた攻撃をしてくるチームです。これはラインを高めに保ち、陣形をコンパクトにし、攻守の切り替えを高速で行う事で可能になってます。



その後、15分の湘南の攻撃シーンとかでもファーへのクロスでかなり良い所まではいけてたし、22分も三竿のクロス+PA内に5人のシーンとかあって、「おお~いけるか!?」とか思って見てたんですよ。湘南がガンバを攻め立てた時間帯で、クロスかシュートで終われていたんで、凄くいい感じだったんです・・・・が・・・・・



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動画張っておきますが、前半25分、セットプレーから湘南失点。宇佐美にヘディングで押し込まれました。もともと遠藤というスペシャルなキッカーをもっているチームなんで、セットプレーは厄介な問題だったんですが、ここでの失点はホントに痛かった。本当に痛かった。いけるかも?という矢先に先制されたので。


ここまで湘南が良い感じで攻めてたのに、理不尽すぎますわこんなの。流れ全く関係ないじゃないですか。といっても、強いチームってのは、流れと関係なく点が取れる選手がいるから強い訳で、サッカーなんて、そんなモンなんですガー。



この後、湘南なんですけど、人数かけた攻撃をくり返すんですが、



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こんな感じで、前半27分には総攻撃状態で攻撃してみたり、29分には三竿の攻撃参加からクロスいれたりするんですが、シュートまでいけないんですわ。人数かけた攻撃して、PA内に5~6人とかいれても、シュートまでいけないと、流石に凹みますわ。前半32分には、湘南がカウンターから、最後永木のミドルまでもっていけたんですが、東口にセーブされました。ハンデでガヤさん使ってくれたら良かったのに・・・



湘南対策って事なんでしょうが、ガンバさん、


湘南にボール持たせて、前に人数かけてきた所でカウンター
やばそうだったらパトリックに当てるか、裏へのボール


って感じで、前半の前半はポゼッションする気がないサッカーやってました。一時は湘南がポゼッション55%とかでした。


ただ、リードしてからは、ガンバさんはボールを回しだしまして、「リードしたらボール回して湘南を走らせる」という糞ッタレな大人のサッカーやられましたとさ。これで湘南の体力削っていき、後半、湘南が落ちてきたら追加点取ろうという大人のサッカーです。これで完全にガンバに試合をコントロールされてしまう事になりました。





この試合の前半なんですけど、


1、最初は湘南にボール持たせてカウンター狙い
2、湘南がぴんぴんしてるうちは、ハイプレスにひっかからないように安全第一のパス回し
3、湘南はカウンター速いので、攻撃には人数はかけない。切り替えを素早く行う。
4、リードしたら、ポゼッションして湘南を走らせて体力を奪う


という感じで、ある意味じゃ、ガンバの狙い通りになっちまいました。とにかく前半を通じて、湘南が良い形でカウンターできないってのが痛い。ガンバさん、「湘南にカウンターは絶対にさせないよ」という感じで試合進めてまして腹立たしいレベルでした。もっと前に人数かけましょうよお・・・・。




勿論、前半10~25分あたりの、湘南が押してたシーンで、先制出来てれば、話が別だったんですが、やっぱり最後の部分で押し切れないんです。やっぱりJ2とは、最後の部分の固さとかも全然違います。この試合でもそうなんですけど、人数かけて攻撃しても、全っ然、点に結びつかない。悲しい位シュートにいけない。でもって、人数かけて攻撃してシュートまで行けない=カウンター食らうって事です。



この試合の後、


クロスから何回か危ないシーンがあって、相手のミスに助けられたようなところもありますが、そういう中で、最近セットプレーの精度や迫力がなかったが、そのへんの話もして、その流れから先制点を取ることができたのがチームにとって大きな先制点でした。


J1第6節 湘南vsG大阪 試合後監督・選手コメント

ハセケンさんが、こんな話してますけど、ここ2試合ほど湘南はPA内に人数いる状態でクロスあげてるのに点が取れない、そんな状態が続いてます。ここで点が取れるようにならないと人数かけて攻めてる意味がないので、何とかしないといけません。ただ、この部分に関しては、特効薬がないのが現状、というのもあります・・・・。


サッカーの場合、パスやクロスなんかは反復練習すれば技術レベルが向上していきます。一方で、FWのシュート決定率。これは反復練習をやっても向上しにくいアビリティだったりします。



余談ですが、バスケなんかだと、シュートは反復練習が大事でオフェンス能力は全般的に練習量で補えるみたいなんですが、ブロックショットは練習してもあまり身につかないと言われてます。この辺、面白いですよね。


湘南対ガンバ、後半のお話

で、ここからは湘南対ガンバの後半戦の話に入ります。この試合、後半の最初にチャンスをつかんだのは湘南の方でした。後半46分に湘南は数的同数カウンターのチャンスを掴んでます。ただ、ここもシュートまでもっていけないんですね・・・




いっぽうでガンバのほうなんですが、後半48分に宇佐美が一人カウンターで、3人に囲まれつつ、シュートまで持ち込んでるんですわ・・・この差は如何ともし難い。ただ、後半56分に湘南のパスミスから数的不利のカウンターうける事になりましたが、ここは宇佐美がミスしてくれたので命拾い。湘南はまだ神に見放されて無かったです。



後半は完全にガンバペースでした。後半50分には、見事なショートカウンターから遠藤のシュート打ってますし、後半58分、後半71分には、やっぱりカウンター食らってます。


もうこのあたりになると、「湘南が人数かけて攻めるとカウンター食らう」みたいな状況になってて、「攻めている湘南が逆にピンチに見える」という感じでした (´・ω・`)




で、後半76分、チョウさんが、高山下げてCB坪井を入れてきます。この交代は、「???」という感じでして、「負けてるのに高山さげて坪井!?」という感じで意味がわからなかったんですが、その後、この交代の意味がわかります。



チョウさん、湘南はCBの遠藤をシャドーに。「ああ、そーゆー事だったのか」という感じでした。さらに呆れた事に、その後、湘南はCBのバイアまでシャドーにあげての総攻撃開始。



「・・・・( ゜Д゜)」←筆者の心象風景



湘南で一番守備力がある選手を両方前に突っ込んできました。3バックはもう何がなんだかよくわからない並びに。でもって、その後、案の上っつーか、この試合を象徴してるんですが、前に人数かけてきた湘南に対して(アタッキングサードに7人とか普通にいる)、ガンバが先に点取ってしまう決着になりました。ホンットーに、これがこの試合を象徴してるんですけど、7人アタッキングサードにいれても点が取れない湘南、ボールより前に4人いれば、点が取れちゃうガンバ、ココが決定的に違います。




色々反省会

最後に色々と思った事書いていきます。反省会です。


試合前の予想はあんまし当たらなかったです。ごめんなさい。



関係ないですけど、なんでガンバは宇佐美にPK蹴らせないのですか?これはFC東京のムトゥとかもそうですが、海外に出て行くのが確実な選手にはPKとFK蹴らせてゴールとアシストを稼がせ、売却価格のつり上げをするべきだと思います。数字稼がせて高く売り払うのは、FW売却の基本だと思うデスよ。



僕が恐れていたパターン(左サイドからクロス上げられてパトリックにズドン、パトリックの落としから宇佐美の突破に繋げられてズドン)は起こりませんでした。この辺りに関しては、想像以上に上手く守れてました。湘南の3バックは本当によくやってました。もっとズッタズタにされるかと思ってました。ごめんなさい(土下寝



遠藤航へ。宇佐美に背中見せてターンしたらアカン・・・・死ぬから。マジで死ぬから。



ガンバさん江。  三冠チームが昇格チームにボール持たせてカウンター狙うとか、王者のサッカーじゃないと思います!!もっともアウェーゲームだったのでガンバさんにとっては、それで良かったんでしょうが・・・・



湘南については・・・・ここ2試合ほど、同じ問題が出てまして、湘南の永木がインタで、「いま一番の課題がシュートの部分だと思います。意識や精度は相手のほうが上回っていたと思うしそこで勝敗が分かれたかなという部分もあります。自分たちが目指しているものというのがシュートの手前までで終わってしまうと意味がないので、そこのシュートの意識を自分もしっかり持ってやっていきたい。」って話をしてます。



湘南ってチームはとにかく攻撃で人数かけるチームです。だから、シュートで終わらないと必然的にカウンター食らいます。FC東京戦、ガンバ大阪戦と人数かけてるのにシュート打った本数が少ないって問題が出てまして、それがカウンター食らう原因にもなってます。なんで、きっちりシュートで終わりましょうそうしましょう。(これは言うは易し、行うは難し、なんですが・・・・)




今日はこの辺りで。ではでは。